町田の独り言 キャンピングカーのガイド本を編集する町田が語るよもやま話

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軽ブームのゆくえ

 軽キャンカーブームについて、すでにこのブログにおいても何度かテーマとして取り上げましたが、
 どうやらキャンピングカー業界全体も、このブームをどう捉えるか、
 いろいろな意見が交わされて、盛り上がっているようです。

ラ・クーン トライ

 10月28日~29日に開かれた「名古屋キャンピングカーフェア」の会場で、キャンピングカービルダーや販社さんたちに、「軽キャンカーブーム」に対する感想をいろいろ尋ねてみました。

 この軽ブームがキャンピングカー業界にどのような作用をもたらすのか、観測は大きく二つに分かれました。
 ひとつは、ブームには注目を払いながらも、それがキャンピングカー全体の販促を牽引する力にはならないだろうという見方です。
 要約すると、次のような意見になります。
 
 軽キャンカーを求めて直接ショールームを訪ねて来られたお客さんのほとんどは、ひたすら軽キャンカーの情報を求めるだけで、それ以外のキャンピングカーを見ようとしない。
 おそらく軽自動車を日常の足として使われている中高年の方が、
 どこかで軽キャンカーのブームを耳にして、「軽なら安いし運転も楽」と判断して来店されたのだろうが、
 しかし、そういうお客さんは軽キャンカーの価格を知ると、たいてい尻込みして帰ってしまう。
 
 軽キャンカーは、作業効率や部材の使用量も、普通のキャンピングカーとそんなに変わらないにもかかわらず、売価を上げられない。
 しかし、そこのところをなかなか理解してもらえない。
 だから、軽ブームがキャンピングカー全体の発展に寄与するかどうかは微妙なところだ。
 このように、多少懐疑的な見方をする人もいました。

 ところが別の見方をする人たちもいました。
 それは次のようなコメントに代表されます。

 軽キャンカーという存在を知って、あきらかに今までショールームに来なかったような人たちが店を訪れるようになった。
 そういう方々が、たとえその時は軽キャンカーにしか関心を払わなくても、キャンピングカーという存在に気づいてくれたことは大きなことなのだ。
 それに、いま軽に注目している人は、必ずしも経済性だけを求めているわけではない。
 軽の小回りの利く機動性に注目し、そこに従来のキャンピングカーとは違った可能性を発見した人も大勢いる。
 
 また、軽キャンカーを購入してくれた人が、
 使っているうちにもう少し居住空間に余裕のあるクルマが欲しいと思うようになり、大き目のキャンピングカーに買い換えたいという話がすでに出てきている。

 だから、軽キャンカーブームは、明らかにキャンピングカーの裾野を広げることに貢献している。

ek wata

 対照的な意見が並びましたが、
 この軽ブーム。
 はたして、どのような展開を見せてくれるのか。
 業界を多少ウォッチしている人間にとっては、興味津々です。
 
campingcar | 投稿者 町田編集長 22:36 | コメント(0)| トラックバック(0)

ゴミ持ちカエル

 「持ちカエル・無事カエル」。そういう標語を盛り込んだマナーステッカーが誕生した。
 このたびポートメッセ名古屋で開かれた「名古屋キャンピングカーフェア」から、日本RV協会(JRVA)がキャンピングカーユーザーに配り始めたものだ。

マナーステッカー_1

 「持ちカエル」とは、もちろん「ゴミを持ち帰る」ことを意味し、旅行中に発生した生活ゴミを道の駅などの駐車場にポイ捨てするのではなく、責任を持って家まで持ち帰ろうと呼びかけたもの。

 近年、道の駅や高速道路のSAといった公共駐車場では、ドライバーが捨てていく生活ゴミの不法投棄が社会問題化しており、
 いずれは、そのような場所から全てのゴミ箱を撤去するという動きすら出かねない状況だという。

 日本RV協会では、そのような断固たる処置が取られる前に、
 「まずキャンピングカーオーナーが、その範を垂れるような姿勢を示そう」というキャンペーンを張ることにした。
 マナーステッカーは、そのキャンペーンの一環として企画されたものである。

 キャンピングカーユーザーのマナーに関しては、すでにこのブログにおいても「マナーを考える1」 「マナーを考える2」などで問題提起させてもらったが、業界全体でもこういう気運を高めようと動き出したことは大いに評価できると思う。

 このマナーステッカーは、日本RV協会に所属している各キャンピングカー販売店から来店者に配られ、協会が主催するイベント会場でも配布される。

 日本のドライバーのマナー向上に一役買おうと思ったキャンピングカーユーザーは、ぜひこのステッカーを愛車に貼って、協会のキャンペーンに協力してあげてください。


コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 19:01 | コメント(4)| トラックバック(0)

名古屋RVショー

 10月28日から29日まで「名古屋キャンピングカーフェア」が開かれました。
 関係者の話によると、土曜日の朝からこれほど活気に溢れたイベントになったのは久しぶりのことだそうです。
 軽キャンカーのブームといい、キャンピングカー業界はなんだか熱気が渦巻いてきた感じです。

名古屋会場風景

 今回のショーではハイエース系の新型キャンピングカーの充実ぶりが目立ちました。
 ▼デルタリンク「スナフキン」。優雅なラウンジが特徴です。
スナフキン外形 スナフキン内装

▼AtoZ「アメリアⅡ」。間接照明が実にお洒落!
アメリアⅡ外形 アメリアⅡ内装

▼キャンピングカー広島「プライム」。スーパーGLのハイルーフ仕様です。
プライム外形 プライム内装

 もちろん話題の軽キャンカーもそろい踏み。
▼MYSミスティック「ワタビー」。ワゴンベースです。ターボ付きでパワーアップ。
ワタビー外形 ワタビー内装 

▼ロータスRV販売の「ekキャンプ」も、女性客から「可愛い!」の声。
ekキャンプ外形 ekキャンプ内装

▼オートショップアズマの「ラ・クーン」と、フィールドライフの「トライキャンパー」も人気を集めています。
ラ・クーン外形 トライキャンパー

 詳しい紹介は、いずれウェブマガジンなどでも逐次行う予定です。


campingcar | 投稿者 町田編集長 06:46 | コメント(0)| トラックバック(0)

そっちは海だぞ!

 ときどき、畑やたんぼを横切ってしまう困ったクルマである。
 私のキャンピングカーは。
 畑だけではない。
 民家もなぎ倒す。

 この前は、混雑した商店街に突っ込んで身動きが取れなくなると、平気で民家をなぎ倒して新しい道をつくってしまった。
 橋のかかっていない川があっても、避けるなんてことは考えない。
 そのまま勢いよくダイビングしていく。

 困ったクルマというよりも、
 厳密にいうと、「困ったカーナビ」でありまして、“道なき道”を案内するクセがついているのだ。
 5年前に買ったソフトのせいか、その後にできた新しい道をまったく覚えようとしない。
 それどころか、
 「ソフトを新しいものに買い替えろ」
 といわんばかりに開き直って、わざと古い道ばかり選びたがる。

 それでも、道路が変っていない土地では使えるので、そのままグズグズと使い続けていたが、さすがに土地開発が進んだ地域はいかん。

 東京から名古屋の名港あたりに行くときに使う伊勢湾岸自動車道などがそれにあたる。
 いま使っているナビは、この新しい道を知らないのだ。
 だからドライバーの私は2車線のハイウェイを走っているつもりなのだが、ナビの方は堂々と海上を走り続けている。

伊勢湾岸

 自分を信じればいいのかナビを信じればいいのか…
 当然、自分を信じなければいけないのだけれど、
 悠然と海上を航行するナビの気持ちに共感しないこともない。

 今週の土曜日から、ポートメッセ名古屋で「名古屋キャンピングカーフェア」が始まる。
 これから出るわけだが、とりあえず足柄のSAあたりが今夜の目標だ。
 
 明日の夜は、たぶん「オートレストラン長島」あたりで、温泉に入って、
 隣の中華食堂で、チューハイ、冷奴、おでん、餃子の夕食の予定。
 ドライバーたちが眠るトラックに囲まれて、こちらもバンクで独り寝。
 名古屋ショーの時はいつもここで寝ている。

 いずれにせよ、伊勢湾岸自動車道は越えなければならない。
 ナビが海上を走っているのにつられ、
 こちらも海に突っ込まないように用心しなければならない。
 
ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 20:41 | コメント(0)| トラックバック(0)

バニング

 バニングって、キャンピングカーの仲間なんですね。
 60年代の頃、アメリカ西海岸のサーファーたちが、波を待つ間に車内で快適に過ごすための装備を組み込んだことが始まりだったとか。

 それが、いつの間にか内外装の遊びに凝る人たちが増えてきて、キャンピングカーとは違った方向に発展し、
 70年代に日本に上陸したときは、本場のアメリカのバニングとも異なり、キャンピングカーとはまったく違った独自の世界をつくりあげるようになったのだといいます。

 実は、昨日「キャンピングカーの歴史を勉強するときの参考書をあげるよ」と、さる人に言われ、
 資料を受け取るつもりで出向いたとき、ドサっと渡されたのが、創刊号からずらりと揃った『カスタムカー』や『バニング&トラッキン』という雑誌の束だったのです。

 おぉおぉ! またこれは何と今のキャンピングカーとは違う風情のクルマたちなんでしょう。
 鏡よりピカピカと顔を映し出すアルミホイール。
 ルーフより高く跳ね上がったリヤスポイラー。
 パール、メタリック系のボディには、エアブラシで描かれたドラゴンボールなどのアニメキャラや、ラッセンのイルカが飛び跳ねています。
 若い頃の矢沢栄吉、中森明菜の笑顔もチャーミング。

バニング

 内装もすごい。
 シャギー絨毯やチンチラの壁紙。
 リヤラゲッジには冷蔵庫大のスピーカーに、大口径ウーファー。
 大画面テレビだって、液晶前のブラウン管テレビなので、実に迫力モノです。
 スロットマシーンを入れ込んじゃったものもあるんですね。
 改造費だけで、1,000万円をかけたクルマもあるとか。
 
 まぁ、なんというか、猛々しくもきらびやか。
 でも、この世界は歴史的な伝統があるんですね。
 日本でいえば、戦国時代や江戸初期の歌舞伎者。
 西洋美術でいえばバロックともいうべき世界で…

 キャンピングカーを見慣れた人からすれば、もうまったくの異次元空間なんですが、
 でも、よく見てみると、もとはキャンピングカーとルーツを同じくするものだという親近感もわいてきます。

 片方はキャンピングカーに向かい、片方はバニングに向かう。
 その分岐点には、どんなドラマがあったのか。
 想像するとものすごく興味がわいてきます。

 で、バニングの何が、キャンピングカーの歴史を知る手がかりになるのか。
 分かりました。
 今、キャンピングカーをメインに造られているビルダーさんたちも、昔は結構バニングやトラッキンという、カスタム系のクルマの製作に励んでいたことがあったんですね。

 お、若い頃の写真だなぁ…この人。
 今は貫禄を身につけられた方々の、思わぬ懐かしい写真に接して、しばし時の経つのを忘れてしまいました。

 キャンピングカーは家族のツールとなったがゆえに、その子供が大人になると、またキャンピングカーに親しみ…という形で、「家族の文化」としてしっかり定着していくように思います。
 おそらく何年か後には、キャンピングカーをテーマにした歴史書や研究書も出てくることでしょう。

 しかし、独身の若者たちが情熱を込めて造りあげたバニングは、家族の結びつきが弱い分、文化として成熟する前に、一代で終わることが多いような気がします。

 今のうちに、この頃のバニングの雄姿を、誰かが記録としてとどめておかなければ、そのうち風化してしまうかもしれない。

 私は、資料としてくれるというその人の好意を気持ちだけ受けて、必要な部分をコピーに取り、後はそっくり返しました。
 「これらの雑誌は、将来きっとお値打ちモノになるよ」
 といって。
 
コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 21:24 | コメント(0)| トラックバック(0)

キャッチ募集!

 「あなたにとってキャンピングカーとは何ですか?」
 キャンピングカーに関心をお持ちの方にお聞きしたいのですが、
 そう問われたら、何と答えますか?

 よくありますよね。
 ドキュメンタリー系のTVなどで、何かの世界を極めた「達人」などが紹介されたとき、
 番組の最後に、キャスターがおもむろに出演者に聞くやつですね。

 「30年ラーメン一筋に生きてきた○○さんにとって、ラーメンとは何ですか?」
 「麺が縮れていて、具にはチャーシュー、メンマ、ネギ、ナルト…」
 「いや、そうじゃなくて、こう…人生を語るような答えで」
 「そうか。じゃ“命がけの真剣勝負”。たとえ一杯でも命をかけて作っています」

 パチパチパチパチ!
 という感じのやつですね。

 実はテレビに出ることになりました。
 テーマは「団塊の世代のキャンピングカー旅行」。
 夫婦でキャンピングカー旅行をすると、何が楽しいのか?
 その時に、どんなことを心がければいいのか?

 実際にキャンピングカーで旅をしているシニア夫婦の映像を流しながら、それを見たキャスターがひらめいた質問に、その場で答えていくという番組らしいのです。

 今日番組のディレクターの方が来られて、録画撮りの打ち合わせが行われたのですが、
 録画撮りの最後に
 「キャンピングカーとは何ですか?」
 と、決めの言葉を問われるらしいのです。

 わぁ、困った。
 そういう質問は自分から他人に尋ねたことはあっても、尋ねられるのは初めて。

 「録画撮りの時までに考えておいてください」
 といわれたのですが、気の利いたことを言おうとすると、かえってこねくり回しちゃって、まったく良いものが浮かびません。

 そこでお願い。
 どなたか、「いいねぇ!」と思えるような決め言葉のヒントを授けてください。
 キャンピングカーを愛している心が伝わる
 素直な言葉でいいと思います。

 ただし謝礼は出ません。
 しかも、あたかも自分で考え出したかのように、しゃーしゃーと言ってのけちゃいます。

 それでもよいと思われた方は、どうぞお助けください。
 
campingcar | 投稿者 町田編集長 21:34 | コメント(10)| トラックバック(0)

覆面 座談会4

《覆面座談会/ウィネベーゴ・アスペクトを語る》

【A】 今日は、ニートRVが導入しているウィネベーゴ・アスペクトを論じます。
 皆さん準備はいいですか?
【B】 準備って?
【C】 軽キャンカーがブームになる時代に、それと逆行するようなクルマということで…心の準備。
【B】 確かに、語り甲斐はあるな。
【A】 こういうクルマは、まず欠点から言った方がいい。欠点はなに?
【C】 高い。大きい。

【B】 だけど、「大きい」というのは利点でもあるわけ。
 それは「室内が広い」ということなんだから。
 市街地などでの取り回しで多少苦労することはあっても、泊まったときの快適さを考えると、補って余りあるよね。
 そうなると、このクルマの価格は本当に高いのかどうか。
 確かにアスペクトの29Hなどは、1,155万円。軽キャンカーなら4~5台が買える。

アスペクト外形 

 しかし、この装備とこの機能を考えると、決して高いクルマではないよね。
 豪華モーターホームとして考えれば、むしろこれはすごく良心的なプライス設定だよ。
 今まで日本に導入されてきたクラスCモーターホームなどと単純に室内容積を比べてみるとよく分かる。

 全長、全幅、全高を乱暴にかけて、大雑把な容積を算出すれば、アスペクトの29Hなどは約70立方m。
 さらにスライドアウトする部分が2箇所。
 それによって居住空間が約1.2割ぐらい増えるから、スライドアウト状態だと84立方m。
 今まで導入されてきたクラスCは、平均するとだいたい62から65立方mだから、広さでいうと、このクルマが断然有利なわけ。

【C】 ちょっと説得力のない比較! 車両の信頼性とか、造り込みなどといった部分がまったく無視されている。
 だいたい、なぜ日本にスライドアウトモデルが定着しなかったのか。
 それはけっきょく雨漏りなどの問題が解決されなかったからだよ。
【B】 それって何年前ぐらいの話をしているの?
 今そんなこと言い出したら笑われちゃうだけだよ。
 北米のクラスCは、今はほとんどスライドアウトモデルが主流になっている。
 量産されている分だけ、機構そのものの精度も格段に向上している。
 それに、やっぱりウィネベーゴというブランドの信頼性を無視することはできないよ。

【C】 では、そのスライドアウトによって拡大された室内空間を、果たしてどこで享受できるのか。
 道の駅やサービスエリアでそれを広げたら、ひんしゅくモノだぜ。
【A】 基本的にはキャンプ場だね。
 これだけ室内が広ければ、テントやタープを張って生活スペースを確保する必要がない。
 だから、フルフックアップのサイトなどに行けば、もうヘタな別荘よりよほど快適。

アスペクト29リビング1

【B】 そう。マジに別荘代わりに使える。
 このくらいのクルマを買えるような人ならば、郊外に土地を持っている人だっているだろうから、
 まだウワモノを建てていない人は、これで乗り付ければいいわけよ。
 そうすれば別荘より手軽だし、それに維持費がかからない。
 別荘って、使わないときのメンテナンスが大変なんだけれど、
 これはいつでも手元に置いておけるからメンテですごく有利。
続きはこちら
campingcar | 投稿者 町田編集長 21:03 | コメント(2)| トラックバック(0)

ちょいワルおやじ

 「小悪親爺」。漢字で書くとこうなるのだろうか。
 ちょいワルおやじ。
 さすがに、マスコミではこういうブームも沈静化してきたようだが、まだローカル居酒屋では猛威をふるっている。
 ときどき顔を出す駅前ショットバーがあって、そこに素敵なちょいワルがやってくる。
 白髪の好紳士。上品。でも冬は真っ赤なアスコットタイで決め、
 夏は麻のジャケットで、下のシャツはボタンが二つ外し。

 その店には、「クライアントに提出するプレゼン資料を早朝までに仕上げなければならないから、家に帰る前にアイリッシュを一杯」 ふうの独身女性が多いので、
 ちょいワルにはいたって居心地がよい。

sake

 カウンターの隣りに座った女性は、ご馳走してもらったりすることもあるので、その時だけは評判がよいのだけれど、
 問題なのは、女性との間に (僕などのような) 他人が座っていても、頭ひとつ飛び越して、女性の方に話しかけてしまうこと。

 もちろんデリカシーのある人のことだから、一応は僕に話しかけてくるんだけど、
 「京都の有名な割烹の板さんを引き抜いて、上品な料理をこさえてくれる店が近くにできたんだけれど、興味あります?」
 なんて、どう考えたって、聞いてもらいたい相手は僕じゃないよね。

 その人と、女性客が話しているのを聞いていると、とても楽しい。
 「お仕事は何ですか?」
 みたいな流れになると、「ふふふ、そんな事どうでもいいじゃないですか」
 と煙に巻く。
 学者さんなのか、それとも大手企業の重役なのか、
 それは秘密。
 僕などは、「そうか、ミステリアスな雰囲気を出すにはその手があったか」と感心するんだけど、
 まぁ、学者さんか重役か、その二つのどちらかであることは間違いないんだが、
 そのどちらであるか分からないから、確かにミステリアスだ。

 寸分のスキもない会話を進める人なんだけど、時々微妙に外してしまうこともある。
 お通しなどで、スパゲティサラダが出てくると、
 「イタリア人はこういうスパゲティよりも、もっと短いパスタをよく食べるんだよね。ソースの味付けも日本とは違う」
 といって、お目当ての女性の方をチラリ。

 確かに渡航経験は豊富にあるよ、というアピールだと分かるんだけど、そういう話題に持ち込むタイミングが適切なのかどうか。
 何もお通しにかこつけなくてもなぁ…という気がしないでもない。

 「村上春樹は、とっても文章がうまい小説家であることは間違いない。しかし、漱石や鴎外に比べると軽い」
 これも教養があるよ、というプレゼンテーションだと思うんだけど、しかし、そう言われても、村上春樹のファンだってどう答えたらいいんだか。

 今のところ、ミステリアスなちょいワル氏が店の女性客をお持ち帰りしたという噂は聞こえてこない。
 たいていは、「これからもう一軒、大人の店に顔を出します」 ふうの雰囲気を漂わせて帰っていく。

 残された客たちは、「今日はシャツのボタンが二つ外しだったね」
 とささやかに盛り上がる。

 ちょいワル氏は、そうやって僕たちに楽しめる話題を提供することを面白がっているのかもしれない。
 そうだとしたら、いいヤツだ。
 僕は、けっこうそのオジサンが好きなのだ。
ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 22:25 | コメント(0)| トラックバック(0)

カーナビの功罪

 幅2mを超えるキャンピングカーの場合、都心部を抜けるときは多少道を選ばなければならないことがある。
 知っている土地なら、「この先は狭いぞ…」などと多少の勘も働きやすいので、そう困ることはないが、問題は知らない町に入ったとき。
 特に、カーナビに頼りながら走っているときが怖い。

 ナビの機種によって、渋滞の起こったときは迂回路を表示するものがある。
 この迂回路表示がクセものなのだ。

 詳しいことは知らないのだが、カーナビがガイダンスする道は、おそらく3ナンバークラスの乗用車までを基準にしているだろうから、幅2mを超える車両には親切でない場合がある。

 ナビを取り付けた当初の頃、渋滞の迂回路表示にしたがって、無邪気にナビの指令どおりに走っていったことがある。

 ところが、道幅がどんどん狭くなり、挙句の果ては、絵本の世界に出てくるような小さくて可愛い踏み切り。
 この踏み切りが、乗用車1台が通れるかどうかの幅しかない。
 対向車同士は踏み切りの手前にとどまって、譲り合って待機するという道なのだ。
 「しまった!」と思って振り返ったときには、もう後続車の列。
 行くしかない
 …のだが、車幅2.15mの私のクルマは通れるか?

 恐る恐る踏み切りに近づいてみると、なんとかギリギリで抜けられそうな雰囲気もある。
 綱渡りをするサーカスの芸人になった気分で、額に汗をかきながら、踏み切りを渡り終えた。
 
 おそらく両脇のポールとシェルとの隙間は、4~5cmという状況ではなかったろうか。
 場所が踏み切りだけに、思い出すだけで冷や汗。

 以来私は、ナビの誘導する「渋滞迂回路」は信じないことにした。

 昔、京都の市街地を走っているとき、やはりナビの指示にしたがっていたら、バンクがくぐれないトンネルにぶち当たったことがあった。
 うっかり通過してたら、ルーフを根こそぎ吹き飛ばされてオープンカーになるところだった。

 このときは、いったんクルマから降りて、後続車のドライバーたちに頭を下げ、みんなに少しずつバックしてもらった。
 幸い、みんな気持ちよく道を譲ってくれたので助かった。

 地図などでは、大型トラック専用の地図なども売り出されているが、ナビの場合は、車幅や車高に対応したナビゲーションを行ってくれるソフトを開発するのは難しいのだろうか。
 そういうソフトがあるのなら、どなたか教えてください。

 
コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 22:11 | コメント(4)| トラックバック(1)

旅の始まり

 旅の始まりに聞く曲は、いつも決まって「ヴェンチュラ・ハイウェイ」。
 もしかしたら、一番好きな曲かもしれません。
 もう30年以上前、「名前のない馬」のヒットで知られる「アメリカ」という3人組バンドが、「ホームカミング」というセカンドアルバムで発表した曲です。

ホームカミング

「名前のない馬」ほど知名度は高くありませんが、爽やかさという点ではこちらが上。
 どうやらこの曲を愛する(中高年?)ファンもけっこういるようで、伝説の名曲になっている気配もあります。

 とにかくイントロが素晴らしい!
 ツインギターが、キラキラ輝くようなリフを刻み始めると、
 印象的なベースラインがそれに絡み、
 さらに、美しいコーラスがそれに被さって、
 「さぁ、これから旅に出るぞ!」
 という気分が、いやがおうでも盛り上がります。

 旅の始まりは、青春と似ています。
 この先、誰と出会うのか、どんな楽しいことが待っているのか。
 どんな悲しい出来事に巻き込まれるのか。
 すべて未知だから、爽やか。

 未知なるものに対する不安を克服した心境を、人は「不惑」とか「成熟」などと表現するのかもしれませんが、そこに「爽やかさ」はあるのか、どうか。

 「爽やかさ」というのは、いつだって、
 未知なるものに立ち向かう不安と決意を抱えた人でなければ、
 ちょっとかもし出せない風情のように思えます。

 「アメリカ」というバンド名をつけながら、この3人組グループがデビューしたのはイギリス。
 彼らにとってアメリカという国は、自分たちの目指す音楽の故郷でもあり、同時に、旅路の果てに広がる未知の大陸でした。

 その地に渡るときに、彼らが感じた不安と期待が、この「ヴェンチュラ・ハイウェイ」という曲にみずみずしい叙情性を与えています。
 明るいんだけど、どこかメランコリック。

 当時20歳そこそこの若者たちがつくったこの曲は、
 「青春の爽やかさ」を3分32秒の時間に凝縮し、
 永遠の輝きを与えているように感じます。

 この曲はYouTubeの「America Ventura Highway」の検索でいろいろなヴァージョンを聞くことがができます。
 

音楽&映画&本 | 投稿者 町田編集長 22:09 | コメント(1)| トラックバック(2)

団塊の世代を語る

《覆面 座談会/団塊の世代を語る》

【A】 キャンピングカーも含めて、団塊世代マーケットに向けた商品開発が3~4年のうちにずいぶん進んできたけれど、肝心の団塊世代が何を望んでいるのかという、彼らのナマの声が意外と聞えてこないよね。
【B】 団塊世代は自己主張が強いというイメージが定着しているけれど、案外マーケット主導型の消費に慣らされているのかもしれない。
【C】 『平凡パンチ』が創刊されれば平凡パンチ。パンタロンが流行すればパンタロン。
 彼らは若い頃から 「これがナウいヤングの主張だぜ!」 という乗せられ方に、簡単に乗っちゃった。
【B】 ナウいヤングって何語?
【A】 化石語。死語より探し出すのがむずかしい。

平凡パンチ ビートルズジャケ写

【A】 堺屋太一さんが「団塊の世代」という言葉をつくってから、マスコミがこの言葉を取り上げているうちに、かなり固定的なイメージができあがってしまったと思うんだ。
 だから、個々の人たちは考え方も好みも違うのに、いつの間にか世の中の規定した「団塊世代」の中に自分たちを当てはめてしまった人もいるような気がする。
【B】 そうそう。だから音楽といえばビートルズ。学生時代は学園闘争。
 そう世間から言われ続けるうちに、ビートルズファンじゃなかった人も、
 「そういえばアイツらの曲ってやっぱりいいなぁ…」とか、
 一度くらいはデモに参加した人なら、
 「そういえば政治の季節だったなぁ」なんて、自分の過去を分かりやすい形で整理してしまうかもしれないね。

《団塊マーケットの特徴とは?》

【C】 そうすると、団塊世代が表向きとして欲しがっている商品と、個々の自分に立ち返ったときに欲しい商品との間には、ズレが生じてくる可能性もあるね。
【A】 そう。そこのところを団塊マーケットを考える商品開発者たちは、肝に銘じておかなければならないと思う。
 回顧趣味的なデザインでウケている商品もあるけれど、「今」につながった部分がないと一過性で終わる感じもする。
 彼らだって現代を生きているのだから、どんな商品でも「懐かしさ」を味わうのは1回だけでいいんだよ。

【B】 『団塊パンチ』という雑誌が今年創刊されたけれど、その創刊号の編集後記にこんなことが書いてあった。
 「団塊の世代に属する作家に、『団塊パンチ』という誌名について相談したところ、
 売れねぇよ! そんなの。
 オレたちは団塊とかシニアとか言われるのがいちばんキライなんだ! 
 と一括された」…とね。
【C】 団塊の世代の心情をよく物語っている話だね。
 彼らは、何かのきっかけがあると、全員がきれいに同じ方向をむいてひとつの主張をするんだけど、個々に立ち返ると、「オレはこいつらとは違う!」っていう別の主張があるんだろうな。
【B】 むずかしい人たちだ。

団塊パンチ


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コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 13:12 | コメント(0)| トラックバック(0)

運転が下手で…

 昨夜、右リヤサイドの角を駐車場の壁に擦ってしまった。
 幸いボディに大きな損害はないが、せっかくのストライプがコーナー部分だけズタズタ。
 自分では、このホワイトボディを凛と貫くブルーのラインがけっこう気に入っている。
 それがハゲチョロになるとは。

ブルーストライプ

 自慢するわけではないが、運転はヘタな方だ。
 免許取立ての頃、買ったばかりのスターレットのリヤトランクを、3日目ぐらいでつぶしたことがある。

 駐車場からバックで出ようと、左右に首を振り、
 斜め右OK…
 斜め左OK…
 障害物がないことを確認してから、リバースギヤを入れると、
 ドン!
 真後ろを見逃していた。

 振り向くと、リヤウィンドウの向こう側で、鬼のような顔をしたコンクリートの電柱がにらんでいる。

 人を引いたわけでもないのに、気が動転。
 リバースに入れたまま、さらにアクセルを踏んでしまったから、
 今度はグニャ!
 鉄板がつぶれるときのあのイヤな音は、一生忘れない。

 おかげでクルマを持って3日目で、「板金」なるものの知識を得ることができた。

 壁に擦ってストライプを削り取られて、免許取り立ての頃を思い出した。
 あの頃から、そんなに自分の運転技量は変わっていないようだ。
 なんか悲しい。

ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 14:32 | コメント(0)| トラックバック(0)

軽キャンカー流行

 昨日バンショップミカミの「テントむし」が、NHK全国ネットで紹介されたこともあって、この一両日「軽自動車キャンピングカー」という検索ワードでこのブログに訪ねられた方が激増しました。
 ちょっとびっくりです。
 やはりテレビの力は大きいですね。

テントむし外

 ちなみに、バンショップミカミの見上さんに連絡を入れてみたところ、
 「今日も朝から電話が鳴りっぱなし」だとか。
 問い合わせをされる方は、キャンピングカーに初めて関心を抱いた中高年の方が多いようだ、というお話でした。

 この軽自動車ブームは、キャンピングカーの世界だけに限らないようです。
 
 日本自動車販売協会連合会が、10月2日に発表した2006年度上半期の新車販売台数(軽を除く)は、174万804台で、前年同期比7.5%減。
 一方、全国軽自動車協会連合会のまとめた、軽自動車の販売台数は96万1721台で、前年同期比4.9%増。
 しかも軽自動車は、9ヶ月連続で前年を上回り、9月の単月では過去最高を記録したそうです。

 この軽ブームの要因となっているのは、ひとつはガソリン価格の高騰。
 燃料代に対する負担を軽くするという意味も含め、税金などにおいても軽自動車のランニングコストが安いという意識が広まってきたからだと言われています。

 また、駐車違反の取締りが民間の手にも委ねられるようになり、違法駐車のチェックが一段と強化され、小回りの利く軽自動車ならば駐車場探しも楽だ、という認識が定着してきたからだと述べる人もいます。

 さらに、地方都市の公共交通機関が衰退し、バスの本数が減るなどの現象に呼応して、クルマを維持しなければならないと思うシニア層が増えたと分析する向きもあるようです。
 事実、日本自動車工業会の平成17年度の調べでは、60歳以上の軽自動車保有台数が初めて2割を超えたとか。

 軽自動車ベースのキャンピングカーが脚光を浴びてきたというのも、このような社会状況の推移と無縁ではないのかもしれません。

 しかし、軽キャンカーに注目が集まってきたというのは、それプラスやはりキャンピングカーそのものに対する関心度が高まってきたことを反映しているように思えます。

 バンショップミカミの見上さんがいうように、「テントむし」に対して、初心者の方の問い合わせが目立つということから推測しても、
 「キャンピングカーは車体が大きくて高価なもの」
という先入観が払拭されてきたという見方もできるでしょう。

 軽キャンカーに興味を抱いて近づいてきた人は、次にその他のキャンピングカーにも関心を払うはず。

 軽キャンカーブームというのは、大きな意味でのキャンピングカーブームが始まる予兆のようにも感じられるのですが。
campingcar | 投稿者 町田編集長 11:45 | コメント(4)| トラックバック(6)

オススメ本!

 団塊の世代が大量に定年退職を迎える2007年を間近に控え、
 「退職後のライフスタイルをどう確立するか」
というテーマを掲げた報道特集が目立つようになってきた。
 
 そのテーマのなかで、いま注目されているのが「 キャンピングカーを使った日本一周旅行 」だ。
 宿泊費を抑えながら、好きな道をマイペースで走り、気に入った場所があればのんびりと過ごせるキャンピングカーの旅。
 リタイヤ後の人生を楽しむ時に、これ以上気楽な旅行スタイルというのはほかにない。

 しかし、そのような旅行にアドバイスを授けてくれる本というのは、今まで不思議となかった。

くるま旅心得帖

 山本馬骨さんが書かれた『 くるま旅くらし心得帖 』は、まさに「これからキャンピングカーの旅を楽しんでみよう」という中高年読者にはうってつけの書。
 キャンピングカーの選び方から、宿泊方法まで。
 初心者が素朴な疑問として感じる様々なテーマを、著者自身の体験を踏まえて、分かりやすく解説している。

 「日本一周」をめざすユーザー向けの本だけあって、1ヵ月以上に及ぶ長期旅行のノウハウが克明に盛り込まれていることも特徴のひとつ。2泊3日ぐらいのキャンプ旅行を想定したキャンピングカー本とはそこが違う。

 旅に関わることで、リタイヤ後の人生がどう変わるのか。
 なぜ、キャンピングカーの旅がシニアにとって良いのか。
 
 くるま旅のベテランが、実体験を通して獲得した「人生の智恵」も豊富につまっている本だ。 

 もう少し詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
 http://www.campingcar-guide.com/spycy/007/
 (キャンピングカースーパーガイドonline ひとくちジャーナル)



音楽&映画&本 | 投稿者 町田編集長 14:18 | コメント(0)| トラックバック(0)

マナーを考える3

 キャンピングカーオーナーのマナー問題について、さらに意見が寄せられています。
 コメントをいただいた方々には、あらためてお礼申し上げます。

 この間寄せられたご意見をまとめてみると、
「キャンピングカーは、駐車場でも目立つので、マナー違反のキャンピングカーが1台いただけでも、オーナー全体の印象が悪くなる」
 と懸念する声が多かったように思います。

 特に、公共の駐車場に何台かのキャンピングカーが集まって、深夜まで酒盛りをして騒ぐ。ゴミを不法投棄して平然としている。
 そんな状況を目撃して、同じキャンピングカーユーザーとして恥ずかしいという意見が目立ちました。

 この問題を考えるとき、いつも個人的に思うのは、喫煙者のマナーです。
 実は、私は喫煙者です。まぁ、愛煙家といってもいいかもしれません。
 しかし、その愛煙家の私から見ても、相変わらずマナーの悪い喫煙者が後を絶たないように感じます。

 路上に火のついたタバコを平気で捨てる。
 駅のホームで、喫煙コーナーでもないところで堂々とタバコを吸う。
 混んだレストランで、食事をしている人の隣で無神経にタバコを吸う。

 そういう光景を見ていると、全国的に「禁煙区間」がどんどん広がっていくのも当たり前だという気にならざるを得ません。
 マナーの悪い喫煙者のために、気を配っている喫煙者さえ巻き添えに合ってしまうのは辛いことです。

 レストランで食事をしている人が隣にいたら、たとえ灰皿があっても喫煙を慎むというのは、マナー以前の感性の問題であるような気がします。
 タバコの煙は、それ自体が人間の嗅覚に刺激を与え、味覚の調子まで狂わせて食事の味を変えてしまいます。
 その隣にいる人は(特にタバコを吸わない人の場合は)、たまらなく不愉快なことだろうと思います。

 そうなると、マナーというよりも、その人が持っている想像力の問題ではないかという気もします。
 他人の身になって考える力。
 つまり、相手の立場というものを想像する力があるかないかの問題でしょう。
 
 では「お前はどうなの?」と聞かれたら、私は、周りに人がいなければ、灰皿があるかぎりは、すかさず吸ってしまうんですが、それでも、初めての人と会うときは、その人が喫煙者かどうか確認できない以上は、灰皿があっても吸わない、ぐらいのことは心がけています。

 マナーや他人への配慮を欠いた喫煙が、公共の場所から灰皿を撤去するという処置につながるように、公共の駐車場で大量の生活ゴミを不法投棄するなどというマナー違反は、ゴミ箱の撤去につながっていくように思います。

 キャンピングカーの話からだいぶそれてしまいましたが、キャンピングカーのマナーに対する様々なご意見が寄せられていますので、ご関心をもたれた方は、「マナーを考える1」および「マナーを考える2」のコメント欄をご参照ください。




コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 23:10 | コメント(0)| トラックバック(0)

ターニングポイント

 サッカーライターの金子達仁(かねこ・たつひと)さんが、キャンピングカーでユーラシア大陸を横断した記事を掲載したウェブマガジンを偶然発見。ちょっとびっくり! 読んでうれしくなった。

 金子さんはサッカーだけでなく、プロレス、野球、競馬など多方面にわたって斬新なスポーツ評論を展開している人だが、その活動領域はそれだけにとどまらない。
 スポーツ以外の分野でも、彼が一流のレポーターであることを証明した本が、『ターニングポイント』。
 馳星周、三谷幸喜、竹中直人、太田光、矢沢栄吉、古舘伊知郎、武豊など、文学、演劇、芸能、音楽、スポーツなどの分野でトップを極めた21人の豪華メンバーに取材したインタビュー集である。

ターニングポイント
 
 この本は、日本を代表する21人の著名人が、それぞれの分野で成功を収めるに至った秘密をさぐる一種のサクセスストーリーだが、サッカーライターである金子さんらしい独自の視点で統一されている。

 それは、彼らがどんな“ピッチ”で戦ったかという、彼らの選んだ戦場に着目するという視点だ。

 「彼らは、常にアウェイ(敵地)で戦っていた」
 と、金子さんは結論を出している。

 多くの日本人はホームゲームで戦うことには慣れているが、アウェイで戦い抜く強さをまだ獲得していない。
 だからこそ、アウェイで戦った彼らは、成功した。
 
 この場合のホームゲームとはスポーツのことだけでなく、自分が昔からなじんできたルールや習慣のなかでこなすビジネスなど、すべてのことを含んでいる。
 異なるルール、異なる言語、異なる習慣のなかで戦い抜いてこそ、人間には本物の強さが身につく。

 そう主張する金子さんが、持ち前のチャレンジ精神を発揮して臨んだのが、このキャンピングカーによるユーラシア大陸横断だ。

 この旅行が敢行されたのは、2002年の3月末から4月末。
 フランスのパリを起点に、ロシアのウラジオストックまで。その距離およそ2万㎞。レンタルモーターホームを走らせる金子さんの冒険旅行が続く。

 サッカーライターだから、途中ヨーロッパのクラブチームの練習試合を見学したり、その頃パルマで活躍していた中田英寿選手などにもインタビューしている。

 当時、このような連載がウェブで紹介されていたなんて、まったく知らなかった。少し古い話になるが、やっぱり面白い。

 興味のある方は、下記にどうぞ。
 .htmlhttp://webmagazine.gentosya.co.jp/worldcup/worldcup_backnumber

音楽&映画&本 | 投稿者 町田編集長 23:44 | コメント(0)| トラックバック(0)

高所恐怖症

 とにかく高いところが苦手だ。身がすくんで動けなくなってしまう。
 そういえば昔から木登りを敬遠する、上品で思慮深い少年だった。
 自分の前世がサルでなかったことだけは間違いない。

 高層ビルの上階にあるレストランで、メシを食っていたときだ。
 ふと窓の外を見ると、隣の高層ビルの窓を拭いている人間がいる。
 下を覗くと、道路を走るクルマの大きさが、トミカより小さい。

 そんな恐ろしい高さのビルに張り付いたまま、彼は揺れるゴンドラから身を乗り出すようにして、平気な顔で窓拭きを続けている。
 
 しかしこちらは、それを見ただけで、もう箸と茶碗を持っていることができなかった。
 自分が窓を拭いているわけでもないのに、もう股の間に風が吹くというか、いわゆるキ○○マのフクロが、イソギンチャクが口を閉じるように、ひゅーと縮んでいくのが分かる。

 思わず、窓から椅子一個ぶんだけ離れた、隣の椅子に移動した。

ビル群

 カミさんに言わせると、そういうのを「意気地なし」というんだそうだ。
 人間になる前は、きっとサルに尻尾などつかまれた上に、グルグルと振り回され、木の上から放り投げられたカメだろう、などと言う。

 そんなコトいうなら、お前がルーフに登ってバンクの水アカを掃除してみろ、と言いたくなる(…けど、怖いから言えない)。

 そんなわけで、私がキャンピングカーの掃除をするのは、せいぜい脚立に乗って拭けるオーニングの下まで。
 病院に通って「高所恐怖症」が治るまで、私のクルマのルーフは汚れたままだ。
 
ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 20:20 | コメント(0)| トラックバック(0)

非日常って何?

 キャンピングカーの旅は日常なのか、非日常なのか。
 今年の6月頃、中部地方のテレビで放映されたという報道番組の録画を見る機会があって、考えさせられた。

 その番組では、キャンピングカーに注目し始めたシニア層の話題が取り上げられ、実際にキャンピングカーの旅を楽しんでいる熟年ユーザーのドキュメントが盛り込まれていた。

 ドキュメントで紹介されたユーザーは、定年後にキャブコンに乗って、ご夫婦で日本一周を目指されている方だった。
 外食ばかりに頼っていると予算が圧迫されるので、車内でご飯を焚き、ダイネットで食事する。
 キャンプ場ばかりめぐっていると、これまた経費がかさむので、時には道の駅などで宿泊する。
 そのような映像が随所に挿入されていた。

 ドキュメントが終わったあと、一連の画像を見ていた一人のコメンテーターがこう話された。
 「旅とは非日常性を追求するものなのに、こういうスタイルの旅には、非日常が感じられない」
 というのである。映像表現の世界では高名な方だ。

 おそらく、取材対象が決まれば、世界のどんな珍しい場所にでも旅発つことのできるその人の場合は、ご自分の旅行のほとんどが「非日常」なのだろう。
 それに対し、何の変哲もない駐車場で寝泊りし、車内で自炊するような旅は、日常生活となんら変わらない。
 その人はそう思われたのかもしれない。
 私は、その見方も充分に理解できた。

 しかし、そこで考えさせられたのは、
 旅における日常と非日常って、何だろう?
 ということだった。

 結論をいうと、どんな場所を旅していても、そんな区分はないのだ。
 あるのは、旅人の心の中に存在する日常と非日常でしかない。

 たとえギニア高地の上に降り立っても、マチュピチュの遺跡に立ったとしても、それを素晴らしいと感動する感性がなければ、それは非日常にはなりえない。

 逆に、海辺にさりげなくハマナス。
 渓流を敏捷に泳ぎ回るヤマメ。
 そんなものを見たときに、日ごろ意識することのなかった「生命の輝き」などを感じたりすれば、そこに非日常が訪れている。

 見慣れた景色のなかに非日常を発見する力というのは、その人の感性すなわち想像力の広さと深さに関わってくる。

 今まで一度も来たことのない駐車場にクルマを止め、車内で、家庭と変わらない朝ご飯を食べる…などということは、乗用車の旅ではありえない。
 そのこと自体が、すでに非日常的なことなのだ。
 そこに気づく感性があれば、キャンピングカーの旅は非日常の連続だ。

コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 21:00 | コメント(0)| トラックバック(0)

あの車に逢いたい

 生涯記憶に残る情景というものがある。活字でしか表現されないような小説のようなものであっても、そういう情景が存在する。

 東理夫さんの『あの車に逢いたい』という短編小説のなかに収められた「だからカムバック、シェーン」は、私の場合、すべての情景がいつでも思い起こすことのできる小説だ。

あの車に逢いたい

 ストーリーは実にたわいない。
 ハーレーにまたがって全米を旅している中年ライダーと、国境を越えて密入国したメキシコ青年が、南カリフォルニアの砂漠で出会い、とりとめもない会話を交わし、また別れていくというだけの話。
 事件など何も起こらない。

 でも、カリフォルニアの空を吹きわたるさびしい風。
 砂漠を転がる枯れ枝の乾いた音。
 午後の太陽の下で、ライダーが磨くコルト・ピースメーカーが放つ鈍い光。
 そんなものが、心の中に鮮やかな映像を結んでいく。

 この短編集に収められた話は六つ。どの話も、実は、主役は人間ではなく、クルマなのだ。
 1940年型クライスラー・ロイヤルクーペ
 1952年型シボレー・スタイルライン
 1940年型フォード・デラックスクーペ…

 それらのノスタルジックな自動車にまつわる、さりげなく粋で、ほのかに優しく、かすかに哀しいエピソードが、この短編集の核となっている。

 人が小説の舞台から去ったあとも、クルマだけが夕焼けの中に取り残されて、いつまでも光り続けている。そんな感じの世界が、佐藤秀明さんの美しい写真を挟んで綴られていく。


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音楽&映画&本 | 投稿者 町田編集長 19:09 | コメント(2)| トラックバック(0)

新型カローラ

 お台場のMEGA WEBで行われた新型カローラの報道発表会に行ってきました。
 ファミリー向けの乗用車として、初代カローラが生まれて早40年。
 その後、記録的セールスを更新し続け、現在の生産累計は3,200万台。日本の誇る世界のビッグブランドです。

 昔、トヨタが「80点主義」といわれていた時代、当時の自動車評論家たちの間では、カローラは「万人向きで面白みがない」という見方が大勢を占めていました。どちらかというと、皆あまり積極的に評論したくないクルマだったようです。

 それを逆手にとって、徳大寺有恒さんは、辛口評論をめざす若手ライターたちに向かって、
 「カローラのドラマを上手に書けないような物書きは、フェラーリを書かせたところで面白いはずがない」
 といってのけました。

 今となっては、そういう逸話ですら昔話。

 新型カローラの押し出しは充分。
 特にセダンのアクシオなどは、そのフォルムを遠くから見ると、レクサス並みのボリューム感で圧倒してきます。

 近づいて、そして運転席に座ってみて、「あ、5ナンバーか…」と分かる感じ。
 遠くから見ると堂々としていて、乗ってみると「コンパクトで扱いやすそう」と説得する力には、さすがトヨタと感心します。

 装備類もなかなかのものです。
 セダンのアクシオには、バックモニターが標準装備。
 さらに上級車種には、次のような先進システムも。

 ・ 超音波センサーによって、駐車場の他車両の位置を検出し、縦列駐車や車庫入れなどのステアリング操作を支援して、駐車を補助するインテリジェントパーキングシステム。
 ・ ミリ波レーダーによって、対向車や路上障害物をセンサーがキャッチし、警報ブザーなどによってドライバーに知らせるプリクラッシュセーフティシステム(ドライバーがその際にブレーキを踏むと、制動力がさらに高まり、シートベルトも早めに作動する)
 ・ 先行車の車速に応じて、設定速度内で自在にスピードコントロールするレーダークルーズコントロール。
 (以上、広報資料から)

 運転に不安を感じさせないような親切装備は盛りだくさんといった感じで、基本的に、最大公約数の人々を安心させ、満足させるクルマという軸足は微動だにしていないように思います。

 ちなみに、CMキャラクターは明石家さんまさんと木村拓哉さんです。
コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 20:41 | コメント(0)| トラックバック(0)

覆面 座談会3

【A=研究者】 今日はカトーモーターがリリースした「ウィンディ」の新バージョンを取り上げます。このクルマの目玉は何でしょう?
【B=独身者】 やはりセカンドシートの造り込みじゃないですか。
【C=喫煙者】 パッと目を引くところはそこなんだけど、ある意味でこのクルマは現在の日本のバンコンのひとつの極を示していると思う。
 バンコンってさぁ、一般的な傾向として、今どんどんお手軽になっているじゃない。
 お手軽っていうと、言葉は悪いけれど、要するに装備類を簡素化して、やたら荷室スペースを広げる方向に進んでいるよね。それって手抜きじゃない?

【B】 違うよ。それが今のユーザーニーズなんだよ。
 見た目はシンプルでも、ベッドシステムなどはものすごく高度になってきたバンコンもあるし、手抜きという表現は当たらないと思う。

 要するにバンコンユーザーも成熟してきてさぁ、みんな自分が必要な装備と要らない装備を見極めるようになってきたわけ。
 そうなると、構造用件だけを満たすためだけのシンクなんかは、はっきり言って無駄なスペースなのよ。
 だからシンクもどんどん簡素化されているし、さらに、それすら要らないと。
 つまり8ナンバーのメリットがなくなってきた現状では、ことさら8ナンバーにこだわらず、1、4ナンバーあるいは3ナンバー登録でいいやっていう割り切りが、ユーザーにもビルダー側にも共有されてきたわけね。

【C】 だからさぁ、そこがカトーモーターのバンコンがひとつの極になっていると言いたいわけよ。
 そういうシンプル化がひとつの方向として出てきた時に、その逆の「造り込みの極致」というのが、このウィンディなんだよ。
 だって、エントランスを開けた時にさぁ、このキャプテンシートが目に入って来た時の衝撃ってすごいじゃない? 
 こんな凝ったセカンドシート、今まで見たことがなかったよね。
 それだけで「わぁ、快適そう!」っていうワクワク感がこみ上げてくるじゃない。

【A】 そうね。キャンピングカーも夢を売るクルマなんだからさぁ、「このクルマに乗ったら気持ちよいだろうな」って思わせるデザインって、けっこう大切だよね。
 ニーズは多様化しているわけだから、こういう造り込み重視のクルマを支持する人たちだってちゃんといるわけよ。

ウィンディシート  ウィンディベッド

【B】 では、このデザインって、若者にとってはどうだろう。
 確かにこのインテリアには豪華さもあり、上品だし、格調は高いよね。
 だけど、このデザインの延長線上にあるのはベルサイユ宮殿だよね。美しいけれど古典的。教養のあるオジさんの趣味って感じかな。 
 料理でいえばグランドキュイジーヌ。凝りに凝ったソースの味付けをご賞味あれ、っていう料理だよね。

 だけど、今の若い人たちはもっとシンプルだけど素材の鮮度で食べさせるヌーベルキュイジーヌの方向に親しんでいるのじゃないかな。
 ニューヨークあたりで、若いビジネスエリートが食べているフレンチなんかはそうだよね。
 俺から言わせると、ファーストカスタムの「リモギンガ」あたりがニューヨークフレンチってわけ。
【C】 お前、食べたことあるの?
【B】 これからだけど。 

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campingcar | 投稿者 町田編集長 19:09 | コメント(2)| トラックバック(0)

悲しい連休

 月末に車検を控えた我が家は、ちょっと財政的にピンチ。この3連休はフィールドに出ずじまいで終わりそう。
 でも、あまりにも鮮やかな空と雲を見て、せめて半日だけでも戸外の気分を味わおうと思い、結局近所の公園までキャンピングカーでおでかけ。

昭和記念公園

 さすがに連休の中日に、とろとろ市街地を走っているキャンピングカーは、ほかにいませんでした。

 おまけに公園に入る前の道路は大渋滞。
 でも、道路沿いの並木の緑が美しくて、午後の木漏れ日がとってもきれい。
 その情景を見ているだけで、かすかなキャンプ気分も味わえて、渋滞も苦になりませんでした。

 でも、やっぱりこの休みにフィールドに出られた人がうらやましい。


ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 23:45 | コメント(0)| トラックバック(0)

P泊は怖い?

 メールマガジンの読者の方から、昨日こんなご質問をいただきました。
 「キャンピングカーでP泊する場合、暴走族などに危害を加えられたりした例はあるのでしょうか?」
 皆さまの場合はどうですか?

 私の経験では、SAなどの公共駐車場で車中泊しているときに、暴走族に囲まれたりしたことは何度かあります。
 しかし、直接暴行を加えられたり、車両を傷つけられたりしたことはありません。

 愛知県のある埠頭近くの公園駐車場で寝ていたとき、深夜、周りがあまりにも騒がしいので、窓の外を覗いたところ、奇抜な改造車が駐車場を埋め尽くし、たくさんの若者が、路上に座ってタバコなどふかしながら大騒ぎしていたことがありました。

 さすがに怖くなり、おそるおそるクルマを出そうとしたところ、そのうちの一人が、
 「おーいクルマが出るぞ」
 と仲間に呼びかけて、支障なく道をあけてくれました。

 基本的に、彼らは自分のクルマの改造アイデアや、暴走テクニック(?)を見てもらいたいだけなので、こちらから文句を言ったりしないかぎり、向こうから危害を加えたりしてくることはないようです。

 ただ、駐車場が広くて走り回るスペース