町田の独り言 キャンピングカーのガイド本を編集する町田が語るよもやま話

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ブログが終わる時

会社デスク

 最近、気にとめてときどき読んでいたブログが、三つほど相次いで閉鎖された。
 いずれも、突然の閉鎖だった。
 
 炎上したわけではない。
 引越ししたわけでもない。

 ふと気になって調べてみたら、みな2年から3年目であった。
 「3年」 というのが、人がブログを維持するときの、ひとつの節目なのかもしれない。

 中止された方々には、みなそれぞれ固有の理由があるのだろう。
 身辺が急に忙しくなって、ブログどころではなくなったのかもしれない。
 ブログを通じて何かを発信するということが、突然めんどくさくなったのかもしれない。
 ブログ以上に熱中できる新しい試みにチャレンジしているのかもしれない。
 あるいは、人に言えないような、とてつもない心境の変化が訪れたのかもしれない。

 理由を述べられていた方もいらっしゃったが、それも、それまで読んでくれた読者への “挨拶” のようなもので、閉鎖の真相を知ることはできない。

 ただ、人がブログを止めるとき、なんらかのメッセージがあるものだ。
 その前のエントリーか、あるいはその前々あたりか、
 「あ、このブログは終わるのだろうか?」
 …と感じさせる気配を残している場合があるのだ。

 とつぜんストンと終わってしまったようなブログでも、注意深くさかのぼっていくと、終わりを予感させる気配を感じるときがある。

 最近の話ではないが、毎回楽しみにしていたブログが、突然更新をストップしたことがあった。
 それから4ヶ月経つが、いまだに新しいエントリー記事がない。
 そのブログの更新を楽しみにしていた私は、それがとても残念でならない。

 ただ、突然途切れたエントリーの二つ前の記事に、一行だけ、

 「絶望した! 自分の才能のなさに絶望した」

 と、たったひと言書かれていた。

 そのひと言が、何を意味するのかは分からない。
 ただ、なんとなく痛ましいものを感じた。

 その人のブログは、才気とユーモアにあふれ、読む人に勇気と癒しを与えてくれていたからだ。
 およそ 「才能がない」 などと自分を嘆く人のように思えなかったのだ。

 だから、その次のエントリーがあったときには、わが事のようにホッとした。
 
 しかし、それからエントリーは二つも続かなかった。
 
 あるミュージシャンのライブに行って来て、 「おもしろかった!」 と、ただひと言感想を述べた後、それ以降の更新がぷつりと途絶えた。

 あれは 「終了宣言」 だったのか。
 いま思うと、そのような気もする。
 最後のエントリー記事のタイトルは 『風になりたい』 というものだった。

 その人は、その後、本当に 「風」 になったのかもしれない。

空の雲と風

 私は、いまだにそのブログを 「お気に入り」 から外せないでいる。
 今もパソコンを開くたびに、 「お気に入り」 に入れたそのブログを習慣のようにクリックする。
 昨日がだめなら、今日はエントリーが復活しているかもしれないと思い、たぶん明日もまた開くことになるのだろう。


 いま日本にどのくらいのブログが流通しているのだろうか。
 新しいブログがどんどん誕生している影で、そぉっと身を引いていくブログも同じくらいあるに違いない。

 そういった意味で、ブログは空しい。
 いっとき誰かとコメントのやりとりをして、つかの間のコミュニケーション回路を開いたとしても、閉ざしてしまえばそれも消える。
 ハンドルネームだけが頼りの世界なので、その人の実人生に何が起こったのか、そこまで踏み込むこともできないし、またそうする理由もない。
 
 だから、更新が途絶えれば、それはネットの世界から消えていくことを意味している。

 しかし、それでも待っている人は、必ずこの世界のどこかにいる。
 現に、私がそうだ。

 人になにがしかのインパクトを与えたブログは、更新が途絶えても再開を待っている人がいるのだ。 
 たとえ、1日のアクセスが、4~5件に過ぎなくても、少なくとも4~5人の読者は期待しているのだ。

 4ヶ月更新が途切れたそのブログには、アクセスカウンターがついていて、昨日は5人、今日は8人の人が訪れていた。
 私と同じように、4ヶ月も待たされているというのに、密かにその再開を期待している人が、それだけいるということである。

 ブログというのは、頼りないコミュニケーションツールかもしれないが、それでもこの殺伐とした今の世で、人と人をつなぐ、なんらかの力にはなりえている。


ヨタ話 | 投稿者 町田編集長 13:18 | コメント(8) | トラックバック(0)

勝間 vs 香山

aera10-12

 『AERA (アエラ) 』 という雑誌は、ジャーナリスティックな見せ場の作り方がうまいな…と思う。
 10月12日号の特集は、 「カツマー対カヤマー」 だという。

 今や自己啓発本のカリスマ的スターである勝間和代さんと、その勝間本に批判を加えた香山リカさんを登場させ、バトルを仕組んだ。

 香山リカさんは、 “普通の幸せ” をつかむ生き方を説いた 『しがみつかない生き方』 で10のルールを提案し、そのひとつとして、 「勝間和代を目指さない」 というテーゼを掲げ、そのことで反響を巻き起こした。

 そこで、当の勝間さんを登場させ、その二人で 「新・幸福論」 を議論させようと仕向けたのが、この特集だ。
 “興行師” としての勘所を抑えた企画といえよう。

 結局、ノセられて買ってしまったよ。

 で、読んだ感想は…というと、結局 “後出しジャンケン” の強さで、終始香山リカさんが優勢という雰囲気だった。
 香山さんはすでに 「勝間批判」 のツボを十分に掌握してあの自著を出しただけあって、突っ込みどころを十分に用意して臨んでいる。
 それに対し、勝間さんの方は、 「横綱相撲」 を意識してか、少し無防備だったようだ。

 もっともこういう対談は、整理して構成するスタッフの心持ちひとつで、どうにでも変る。
 双方が交わした議論のなかで、何を拾って何を捨てるかという整理の仕方で、討論を忠実に再現しているように見えながら、かなり雰囲気の変ったものになる可能性がある。 

 だから、メディアに掲載された対談もしくは座談会のようなものは、かなり編集人のバイアスがかかったものになるといって間違いないのだが、それを考慮した上でも、勝間さんのバリアが突破されてしまったな…という印象を (個人的には) 持つ。

 リングに上がった二人のバトルは、まず 「家事」 に対する軽いジャブの応酬から始まった。
 先に手を出したのは、勝間さん。
 「香山さんは家事は好きですか?」
 と、まず意表を突く先制攻撃。

勝間さん01

 「好きじゃないです、全然」
 と受ける香山さんに対し、
 「私、好きなんです。お皿がピカピカになったりするプロセスが好き。ご飯を食べて、ああ、おいしいと思うだけで毎日が幸せ…」
 これは、 “私、カリスマなんかじゃなくて、普通の主婦の幸せをしっかり体現してますよ” という防御の形を取った勝間さんのファイティングポーズを示したことになる。

 それに対して、香山さん。
 「ご飯で幸せになれるんだったら、別に仕事で成功したり、資産を増やさなくてもいいんじゃないですか」
 さっそくきついパンチを繰り出す。

香山さん01

 それに対し、勝間さんも踏み込む。
 「おいしいご飯のためには、そこそこの経済力とスキルが必要です。いいレストランが判断できたり、素材を吟味したほうがいいです。
 レシピを5分短縮したりすれば、子どもと遊ぶ時間も捻出できます」

 早くも勝間さん、自分の掲げるテーマを全面展開して、総力戦に持ち込もうという気配だ。

 これに香山さんはちょっとクリンチに入って、自分の本で書いた 「勝間和代を目指さない」 というテーマは、勝間和代さん個人のことを言ったのではなく、あくまでも <勝間和代> というアイコンを設定しただけ…と、いったん引く。

 「それは、どういうアイコンなのか、ぜひ教えていただけますか?」
 と、勝間さん、そこで勢いよく踏み込んでいく。
 
 それを受けて、香山さんは、 「ゴールに到達したスーパーウーマン」 のアイコンであるといいつつ、どの人間もそう成れると思わせるのは幻想を与えるものだとして、いわゆる “カツマー” の悲惨の例を挙げる。

 カツマーとは、勝間さんの自己啓発本に触発されて、 「朝4時に起きろとあれば朝4時に起きて勉強し、手帳を3冊持てと言われたら3冊持って」 …何から何まで “勝間流生き方” を杓子定規に実行する人たちのことを指すが、そういうカツマーたちは、成果が上がらないとなると、パニックを起こし、あげくの果てには 「うつ病」 になる。
 ……と香山さんは自説を全面展開。
 ここで、ようやく議論のネタが揃うことになる。

 そのバトルの途中経過は省略してしまうけれど、改めて感じたことは、 「勝間さんという人は、いい意味でも、そうでない意味でも、ナイーブな人なんだなぁ」 ということだった。
 
 それは、 「弱者への思いやり」 というテーマが議論の上で浮上したときのことだった。
 
 勝間さんは、 「困った人」 に出会ったとき、それを助ける例として、道に迷った外国人の例を挙げる。

 【勝間】 外国人に道を教えたら、 (今度は自分が) 外国で道に迷ったときに教えてもらえる。利他的な行動をとれば自分が得をすると学んだ人は、利他的な行動を取るようになる」

 それに対して、
 【香山】 そうですか? ある小学校では 「知らない人に道を聞かれたら走って逃げましょう」 と教えています。病院でも緊急患者を優先したら苦情が来ます。
 このご時世、誰もが自分の身を守るのに精いっぱいではないでしょうか。そういう時代に、何を根拠に思いやりを教えればいいのでしょうか?」

 …と香山さんは、ずばり勝間さんのナイーブさを突く。
 原則論としては、勝間さんの言っていることは全面的に正しいのかもしれないが、現実はそのようになっていないという事実を突きつけたという意味では、香山さんの有効打が炸裂といったところか。

 勝間さんは、ことあるごとに、 「私は頑張り主義ではなくて、なるべく頑張らなければいい方法を探しましょうといい続けている」 というが、私個人は、それがとっても息苦しい。
 彼女がいう 「頑張らなくてもいい」 という表現の中には、 “頑張って” 頑張らない方法を見つけようというガンバリニズムが必ずついて回る。

 いってしまえば、ある種の禁欲主義なのだ。
 勝間さんの求める 「幸せ」 は、 「頑張って無駄を省く」 という思想を体現したもので、それは 「空費・浪費」 の削除 (つまり効率化) という形に集約されていく。

 それは 「生産の現場」 であるならば、有効なことであるかもしれないが、私生活で 「空費・浪費」 を削除しろといわれたら、私などは生きていけない。

 なにしろ、放っておくと、パソコンゲームで1日18時間も費やしてしまうような私なのだ。
 そういうことがなければ、もっと “いい仕事” もできていたよ、とやましい気持ちになることもあるけれど、俺の人生なんだから放っておいてくれ…という気持ちもある。

 勝間さんはいう。
 「私も昔、お酒もたくさん飲み、タバコも吸っていましたが、でも、やめた方が幸せだと気づきました」
 
 放っておいてくれ。
 そんな幸せは俺はいらん。
 ……と、今タバコを吸いながら、紅茶にウィスキーをたらしたものを飲みつつこのブログを書いている自分はそう思う。 (少し酔ってきたぞ)
 だいたいが、 「レシピを5分短縮して子どもと遊ぶ時間をつくる」 なんて、そんな時間で子どもと何を遊ぶというんだ。
 5分だぞぉ!

 基本的に、勝間さんという人は 「システムの人」 なんだなぁ…と思った。
 彼女にとっての問題の解決は、すべてシステムの改善という形を取る。

 たとえば 「格差をなくす」 という問題について。

 【勝間】 まずは教育の平等化。ようやく民主党がマニフェストに高校無償化を盛り込みましたが、親の取得水準によらずに高等教育を受けられるようにすべきです。
 【香山】 機会が平等になってもやはりその中でうまくやれる人とやれない人が出てきますよね。その場合は?
 【勝間】 やはり教育しかない。就職できない人はコミュニケーションができないケースが多い。挨拶の仕方から履歴書の書き方まで身につけられる受け皿を用意します。

 【勝間】 格差で苦しんでいるような人たちが自発的に行動に移せるようにするには、サポートし、カリキュラムを作る必要があります。
 利他的な行動をすると評価される人事考課や評価制度を作ればいいのです」

 テレビ討論会のような場ならば、勝間さんの言うことは説得力があるのかもしれないけれど、テレビを観ることにも絶望しているような人々には、こういう声は届かない。
 問題はシステムの整備だけでは解決しない。

 だけど、勝間さんという方は、徹頭徹尾システム整備でことを図ろうとする。

 この対談の最後の部分は象徴的だった。

 【香山】 ……私はヒューマニズムというものに懐疑的でして。
 【勝間】 私は、それはあると強く信じているんですよ。
 【香山】 あってほしいけれど、それにも健康や家族や生活の安定といった条件が必要だと感じます。
 【勝間】 そこは政治の力ですよ。…… 一人でも多くの人が利他的な行動にたどり着けるようにするのが、教育や政治の役割だと思います。

 勝間さんの言っていることはまったく正しい。
 だけど、それは 「理念の中」 における正しさに過ぎない。
 「人間」 はそんなふうには生きていないのだ。
 「政治」 や 「教育」 において、どんなに整備されたシステムが完成しようとも、システムどおりには生きられないのが人間だ。

 明日が原稿の締め切りだと分かっていても、パソコンゲームで18時間も費やしてしまうバカも、この世にはいるのだ。

 この対談における不満は、
 「いったい、なぜ人間は、常に、前へ前へと 《自分》 を駆り立てていかなければならないようになったのか」
 ということへの考察が抜けていることだ。

 『THE BIG ISSUE』 という雑誌で、ワーキングプアの考察をずっと進めている雨宮処凛さんは、最近のワーキングプアの若者は、過酷なサバイバル競争が激化するなかで、仲間を出し抜いても自分だけが好ポジションを得るために血まなこになっている傾向が出てきていることに危惧を抱いている。

 人間を 「常に前へ前へと駆り立てる衝動」 というものが、一番弱いところを襲うような時代が来ているのだ。
 それを 「市場原理主義の浸透」 とか、 「新自由主義の弊害」 などというタームだけで説明することは、もうできないのではないか。

 勝間さんは 「ヒューマニズム」 というものを強く信じているという。
 しかし、ヒューマニズムそのものが、「人間は理想に向かってたゆまず努力していくべきだ」 という理念を強要するイデオロギー装置ではなかったのか。
 
 それは人間が本来持っていた特性なのか?
 それとも、ある時、何かのきっかけがあってそういうものが生まれたのか?
 だとしたら、それはどういうきっかけだったのか?

 「幸せ」 ということを考えるのなら、そいつが分かっていないと、どうあがいても同じ結論しか出てこないと思うよ。

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音楽&映画&本 | 投稿者 町田編集長 01:59 | コメント(6) | トラックバック(0)
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