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怪獣ネトゲ

 「ネトゲ」 という言葉がある。
 「ネットゲーム」 を略した言葉だ。
 単なるパソコンゲームのことをいうのではなく、インターネットを通じて、見ず知らずの他のプレイヤーと一緒になって行う 「オンラインゲーム」 のことを指す。

 このネトゲにハマって、勤労意欲も学習意欲も失い、部屋に閉じこもって、 “健全な日常生活” からリタイヤしてしまう人が多くいるらしいが、そういう人を、特に 「ネトゲ廃人」 という。
 事実そういうタイトルの本も出ていて、話題になっている。

ネトゲ廃人

 それにしても、 “ネトゲ” っていう言葉の響きがなんとも怖い。
 「ネクラ」 の 「ネ」 に、人を傷つける 「トゲ」 がくっついて、なんとも凶悪な感じがする。ウルトラマンに登場する怪獣の名前みたいだ。

 私は、オンラインゲームというものを経験したことがないが、ゲーム依存症の怖さと快楽は知っている。

 現に、この歳になっても、数年サイクルで訪れてくるゲーム症候群にかかると、それに熱中する数ヵ月は仕事をするのも嫌になり、ブログを書く気力もなくなる。外に酒を飲みに行くのも億劫になる。
 ただ、ひたすら部屋に閉じこもって、誰にも会わず、孤独なうすら笑いを浮かべたまま、フラフラになるまで遊び興じていたくなる。

 そういった意味で、ゲームには、人間が身につけなければならない 「社会性」 というものを根こそぎ奪うような力がある。
 パソコンゲームの本当の怖さというのは、人間に 「社会を超えた快楽」 があることを教えてくれるところにあると思う。

 オンラインゲームであるネトゲは、その “秘密の快楽” を、さらに多くの人にウィルスのように感染させていく。

 もし、 「ネトゲ」 という言葉から、一匹の怪獣を連想するとすれば、怪獣ネトゲこそ一番巧妙に 「地球征服」 を成し遂げた怪獣なのかもしれない。
 今までのテレビの特撮モノに出てきた怪獣は、ことごく地球を破壊しようとして、みな正義のヒーローに倒された。

 しかし、怪獣ネトゲは、地球を破壊するのではなく、人々の心に巣くうことで、人間支配を行うとしている。
 現に中国や韓国では、連続プレーによって 「過労死」 するゲーマーの実態が報告され、日本でも、熱中しすぎて仕事を辞めてしまう人々が増加の一途をたどっているとか。 

 日本オンラインゲーム協会の08年度の調査によると、日本のネットゲームユーザーの登録数は約7,500万件で、04年度と比べると、3倍以上の登録数になるという。

 なぜ、それほどネトゲにハマる人が増えているのか。
 
 『週刊朝日』 (12月18日号) によると、それが 「新しいコミュニケーション」 の形をつくり始めているからだという。

 ネットを通じて他のプレイヤーと共同しながらゲームを進める 「ネトゲ」 は、自分一人で遊ぶのではなく、 “仲間” を募ることから始まる。
 顔も性別も、年齢も職業も知らない同士が、共通の目的を達成するために、ゲームを通じて共同作業を行うようになる。

 そこから連帯感も信頼感も生まれることになるのだが、実は、苛酷なリアル世界でいじめられた人間が、ゲームを通して得られた仲間同士の励ましによって、 「生きる勇気を与えられた」 ということがよくあるらしい。

 雑誌に書かれたレポートでは、ゲーマー同士の交流から、うつ病からの脱却を果たしたOLの話や、実際の家族からは得られなかった温かいコミュニケーションを獲得して、自殺を思いとどまった高校生の話なども出てきた。

 そういった意味で、 「ネトゲ廃人」 という恐ろしげな言葉とは裏腹に、ネトゲには、ネトゲの意味も価値も立派に存在していることも事実なのだ。

 ただ、肝心なことは、そのような信頼感を分かち合う 「相手」 が、リアル世界ではいったい誰なのか分からないということだ。
 逆にいうと、ネトゲの世界というのは、自分の正体を知られることなく相手と仲良くなれるという、なんとも魔法じみた特殊な空間なのである。

 そこに “ネトゲ・コミュニケーション” というものを読み解くカギがあるような気がする。

アトランティカ001

 仕事場においても、学校においても、家庭の中でも、リアル世界で生き抜くということは、全身をプロテクターで包み、自分の弱いところを徹底的に防御して生きていくことに他ならない。

 ところが、ネットゲームにおいては、自分をさらけ出さなくても、自分がゲーム上に築いたキャラクターが相手との対話を務めてくれる。
 だから、本当の自分は傷つくこともないし、自分が見せたい 「自分」 だけをゲームキャラクターに託して、架空世界に遊べばいい。

 ビジュアル的に女性にモテないと思い込んでいる男性でも、ゲームの中では “白馬に乗った王子” のような華麗なスーパーヒーローを演じることもできるし、女性の場合は、女であることを隠して、男同士のボーイズラブ的な疑似友情の世界に埋没することもできる。

 ネトゲでは、まず自分が身を隠すことによって、世界が広がっていく。

 こういう考え方を、リアル世界に生きる人たちは、どこかイビツだと思うかもしれないし、 「人間なんてそんなもんじゃねぇ、甘えるな!」 としかりたくなるかもしれない。

 しかし、ゲーマーたちが、この現実から逃避したくなる世界って、いったいどういう世界なんだ? …ということも考えなければならない。

 恒常的な停滞現象を起こしている世界的な不況は、世の中の成長神話をすべて停止させた。
 環境問題も、人口問題も、食糧問題も、同時多発的に吹き出してきた。
 世の中のどこを見渡しても、世界が縮小し、衰弱していくという気配に満ち溢れている。

 そういう世の中になると、人々はますます猜疑心を強め、人間関係においても、一定程度の距離以上には近づかないようにして、身を守ろうとする。
 「人を助ける面倒を避ける」 ということだ。

 そのような自己中心的な防衛意識を持った人々は、笑顔の作り方や、礼を尽くすときの修辞には長けるようになるが、相手の表情を読みとって、瞬時に相手の求めるものに応えてやろうというような、面倒くさいコミュニケーション回路は閉ざそうとする。

 このように、 「人とじかに会う」 ことの意味合いが、昔と今では変わってきている。

 「素顔」 は必ずしも、人間の真実を伝えない。

 生身の人間同士が顔を合わせて接触することを、よく 「フェイス・トゥ・フェイス」 といい、それをコミュニケーションの前提のように考える人はいまだに多いが、しかし直接顔を合わせたとしても、それが 「マスク (仮面) ・トゥ・マスク」 であったとしたら?

 ここで、逆説が生まれる。

 ネトゲに生きる人々とは、もしかしたら、リアル世界で称揚されている 「フェイス・トゥ・フェイス」 のコミュニケーションの中に、 「マスク・トゥ・マスク」 の無気味さを感じとってしまった人たちなのかもしれないのだ。

 人間のマスク (仮面) を被った人たちがしゃべることに、果たしてどれだけの真実味が含まれているというのか?
 その人の言っていることは、最後まで自分を裏切らないか? 

 そういう不安定感や不信感を漂わせるリアル世界に対し、ネトゲの架空キャラたちは裏切らない。
 時には、自分を犠牲にしてもパーティ (仲間) を守ってくれることがある。

 そこに、リアル世界を支える 「社会」 とは異なる 「社会像」 が生まれつつあると感じる人はいるだろう。

 「ネトゲ廃人」 という社会現象が起きたのは、 「ネトゲ廃人」 を問題視するリアル世界の方が、むしろ硬直化して、閉鎖的になっており、ネトゲ世界よりはるかに演技的で、擬似的で、匿名的な世界であったということを物語ってもいるかもしれない。

 ゲームには、人間が身につけなければならない 「社会性」 というものを根こそぎ奪うような力がある。
 ……ということを先に書いた。

 それはゲームが悪いのか?

 むしろ、ゲームに奪われてしまう程度の 「社会性」 の方に問題があるんではないか?


コラム&エッセイ | 投稿者 町田編集長 00:04 | コメント(6)| トラックバック(0)
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コメント
>むしろゲームに奪われてしまう程度の「社会性]の方に問題があるんではないか

町田さん、またまた挑戦的な物言いで終えましたね(笑)。

「社会性」は、人間が協同して生存する必要があったところから生じたのでしょうが、もはや協同しなくとも生存できる人間が多く出てきていますから、「社会性」が実社会で脆弱化していることは否めないでしょう。

しかし、ゲームにて社会性が失われると、協同性が失われる以上に、心理的な面で決定的に人間は弱体化するのではないかと思うのです。そして、これが最も懸念すべきことではないかと。

つまり生身の人間との交流がなくなれば、自分が自分であるという自画像が不安定なもの、容易にネガティブな自画像に転化してしまうといった状況になる。
全人的に人とぶつかり会う中で、自分の性向の理解、どう処したらよいかも習得して、安定した自画像を築いていく。その自画像をてこにして、環境の変化に耐えられるようになるわけでしょう。
平たくいえば、「大人にならなくてはいけない」という意味合いの自画像涵養が失われる。

なぜなら、ネトゲの中での協同は、全人格的でない。匿名で、特定のゲームに勝つためにという限定された目標の元で、極めて限定された人間性の一部の露出で協同されるわけでしょう。そこでの経験は、自画像を強化しない。快楽のレベルでの体験でしかない。
自画像は、他人をみてそこに映る自分を見て、うまく人間と交流できるよう修正されていく。
しかし、ゲームのキャラは映し鏡になりえないでしょう。双方向のキャラが出てきたとしても、自分が涵養するのはアニメキャラで、実社会との乖離はますます大きくなる。
投稿者 Yama 2009/12/08 21:52
ネトゲ廃人の問題も、人が社会とのかかわりを持たなくてもそれなりに生きることができるようになってきたことが背景にあるように思います。ひとつには近代以降の圧倒的な生産性の向上による豊かな社会の実現、もうひとつはそれと同時進行で拡大してきた近代人の自我です。

そういう環境が百年つづき二百年たてば、居心地のよい仮想現実のなかに閉じ籠り、好きなだけ自我を解放することの悦楽に耽る人が現れてくるのも不思議ではないでしょう。人間関係ほどわずらわしいものもない(と思う)ので、ネトゲに耽溺するひとの気持ちはわかる気がします。

ご指摘の現実世界のほうの社会性の脆弱さ、稀薄化も、やはり近代以降の長いスパンのなかで進行してきた現象だと思います。皆が貧乏でいやでも助け合わねば生きていけない時代にあっては、自我が発現する余地もありませんが、社会が豊かになり、個々人がばらばらに生きていけるようになるにつれ、自我も拡大してしまいには手に負えない代物になりつつあるのが現代なのかもしれません。

ネトゲにより救われたという人の話にはなんとも複雑な気持ちにさせられますが、自我は解放するだけではだめでいっぽうで陶やすることにより、はじめて成長や発見が可能になるということは考えておく必要があるのではないでしょうか。怪獣ネトゲもさることながら、本当に恐ろしいのは怪獣自我では。
投稿者 solocaravan 2009/12/08 23:31
>Yamaさん、ようこそ。
>「挑発的な物言い」…。どうもです!
意図的に挑発してみました。そして、Yamaさんのような “魚” が網にひっかかるのを待っていました(笑)。…失礼!
いつもながらの、鋭く的確なご洞察をいただき、ありがとうございます。

ご指摘のとおり、 >「ゲームにて社会性が失われると、共同性以上に、心理的な面で、決定的に人間は弱体化すると思う」 というのは、そのとおりですね。
また、 >「自分が自分であるという自画像が不安定なもの、容易にネガティブな自画像に転化してしまう」 というご指摘も十分にうなづけます。そのあたりはあまり深く考えていなかったので、逆にYamaさんに教えていただくことになりました。

もちろん、ネトゲ的な共同性が、リアル世界で求められるような 「社会性」 とは全く異なるものであることは、よく分っているつもりです。そして、そこでの共同体験が実社会においては、なんら 「自分を映す鏡」 になり得ないことも十分承知しているつもりです。

ただ、ここで言いたいのは、実社会 (リアル世界) で自己を映す鏡 (…それをよくアイデンティティなどといいますが…) として認知されているものが、それほど信頼できるものなのか、ということなんですね。

確かに、ネトゲ的な世界で確認できる 「自画像」 が不安定なものであることは言うまでもないことでしょうけれど、今の現実世界で確認できる 「自画像」 というのは、それと対置できるほど確固たるものに成りえているのかどうか…。

私には、「安定している」 と信じられている現実世界の 「自画像」 の方が、なんからの契機によって崩壊したときに、取り返しのつかないようなパニックになると思えるのですが、いかがでしょう。

Yamaさんのコメントはいつも鋭いところを突いてくるので緊張もしますし、また楽しみです。
今回もありがとうございました。
 
投稿者 町田 2009/12/09 03:12
>solocaravan さん、ようこそ。
solocaravan さんが指摘された近代的な自我の拡大…というか肥大化というのは、まさにこの問題を解くときのキーワードでしょうね。

近代人が、赤子の抱く全能感に近いほどに 「自我の拡大」 を進めてしまった背景には、おっしゃるように 「圧倒的な生産性の向上」 があることは間違いないことです。つまり、近代社会が実現した驚異的な科学とテクノロジーの進化の結果といえるでしょう。

そのおかげで、人間は労働の省力化を実現したわけですが、それは言葉を変えていえば、人間が、生物学的パワーを超える分不相応な “力” を手に入れてしまったということでもあります。

そのため、現代人は、自分の生物学的限界というものを理解できないようになってしまったのではないでしょうか。
つまり、すでに現代人は、自己の正確なる 「自画像」 を手に入れられなくなっていると思うのです。

solocaravan さんのおっしゃる 「現実世界の社会の脆弱さ、希薄化」 というのも、そこから敷衍されてくるような気もします。
そうなると、それは 「ネトゲ世界の虚構性」 とどこが違うといえるのか…。そんな気がしないでもありません。

solocaravan さんのコメントから、また少し考え方を進めることができました。
どうもありがとうございます。
 
投稿者 町田 2009/12/09 03:40
ひっかかった魚のYamaです(笑)。

リアル世界で形成される自我像がそれほど信頼できるものか。自分探し、本当の私(岡村孝子)なんぞ、そもそもあるのかのあの議(疑)論ですね。

人間生来の自我像のコアみたいな部分は自己保存欲求を中心にあると思います。多分、外界に対しても、自己にたいしてもポジティブな認知性向を生来備えているのだと思います(にこにこ赤ちゃんの例)。しかし外界と交流するにしたがって生存のためネガティブに修正されるのでしょう。
その意味で自我像は可変的。自画像にも低下するもの。

それゆえ、安易な操作を許してはいけない。仮想現実がもっと身近なものになれば、はいずれ倫理規定の網をかけねばならない。さもなくば、パニック、うつ病蔓延になる。いずれ、ポジティブ自我像促進プログラムなるものが社会導入されるでしょう  (笑)。

ここまで言うと、ほんとミもフタもないですね。
投稿者 Yama 2009/12/09 12:45
>Yamaさん、またのお越しをありがとうございます。
一時、若者たちの間で 「自分探し」の旅とか、「自分探し」 の放浪などということが、ネガティブにもポジティブにも語られて、議論になったことがありました。

人間は、 「どこかに本当の自分がいる」 という思いから逃れられないからでしょうね。

しかし、「本当の自分がいる」 という思いは、あの有名なデカルトのコギトから発しているとすれば、まさに近代の認識なんだろうな…と思うのです。
つまり、「人間は本当の自分というものを持っているものだし、それを持てないかぎりは一人前ではない」 という強迫観念のようなものが、近代人に取り憑いたということではないかと思うわけであります。

これはいわば “永遠の病” とでもいうべきもので、いったいいつになったら、「本当の自分」 にたどり着けるのか、そう考え始めると、どんな状態でも安心できなくなって、それがゆえに 「パニック」 「うつ状態」 が蔓延していくのではないかという気がするのです。

そして、その 「本当の自分がいる」 という思いは、私は、人間が生物として持っている 「自己保存欲求」 とは異なるものであるように感じています。

だからこそ、そこに 「人間の謎」 がある…というふうに思うのです。

で、私は、今はむしろ 「本当の自分がいる」 という思いが崩れてしまう “場” に興味を抱いています。
それこそ、ブンガクが生まれる “場” ではないかと思うからです。

…でも、面白いですねぇ。Yamaさんに引っ張られて、いろいろ考える契機を与えられているような気がします。
 
投稿者 町田 2009/12/10 01:13
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