2008年07月10日
08キャンプ白書
社団法人日本オート・キャンプ協会さんが毎年発行している 『オートキャンプ白書』 の2008年版が発表された。
それによると、オートキャンプブームの絶頂期だった96年には、全国で1500万人を数えたオートキャンプ人口はその後9年連続して減少し、06年度ではちょっと上向いたものの、昨年は再び落ち込んで、今は720万人だという。
しかし、オートキャンプ人口の減少が、そのままオートキャンプの衰退を意味しているかというと、必ずしもそうではないようだ。
キャンプ活動の 「盛況・低迷」 を推し量る目安の一つに、「キャンプ回数」 と 「延べ泊数」 というものがある。
キャンプ回数というのは、「1年間に何回キャンプを行ったか」 を示す数値で、延べ泊数とは、「1年間に何泊したか」 を示す数値である。
その二つの指標を見てみると、06年度調査では 「3.9回」 だったキャンプ回数は、07年調査では 「4.0回」 に上昇。06年では 「5.6泊」 だった延べ箔数も、07年には 「6.0泊」 に上がり、いずれにおいても、前回調査を上回った。
このデータを裏付けるように、キャンプ場側からみても、06年度より07年度の方が 「利用者が増えた」 と答えたキャンプ場は29.0パーセントで、「減った」 と答えたキャンプ場の25.7パーセントを上回った。
「増えた」 という回答が 「減った」 を上回ったのは、過去10年の調査でははじめてだという。
また、キャンプ用品の売り上げも、最も冷え込んだ03年 (351億円) から、その後は徐々に盛り返し、07年度では432億円という、ここ5年間では最高の売り上げを示した。
協会では、このような傾向を観察して 「ブームの後の充実期」 と捉えている。
一過性のブームが去って、今やオートキャンプは、本格的なファンに支えられた充実期を迎えているという認識のようである。
面白いのは、先ほどのキャンプ回数と延べ泊数のところで、キャンピングカーユーザーだけが一般のキャンパーとは顕著に異なるデータを示したことだ。
一般キャンパーのキャンプ回数が 「4.0回」 であるのに対し、キャンピングカーユーザーの平均キャンプ回数は 「7.3回」 。
延べ泊数を比べると、一般キャンパー 「6.0泊」 に対し、キャンピングカーユーザーは 「15.0泊」 。
どちらも、ほぼ2倍ほどの差がついた。
協会では、「悪天候の場合キャンセル率が高くなるテントキャンプに比べ、キャンピングカーは天候の影響を受けにくいからだろう」 と分析している。
今回の調査で明らかになったことの一つに、シニアキャンパーがはっきりした層を形成してきたというものがある。
日本のキャンプ場は、一貫して30代~40代の子育て世代によって支えられており、07年度においてもその世代が84パーセントを占めたことが確認されたが、その一方で、50代の参加人口も増えており、その世代にははっきりしたキャンプスタイルが生まれつつあるという。
たとえば、ペットの持ち込み率。
若い 「子ども連れ」 世代のキャンパーのペット持ち込み率が、わずか17.3パーセントであるのに対し、「夫婦だけ」 のシニア世代になると、これが一気に50.5パーセントまで跳ね上がる。
また、キャンピングカー利用率でも、シニア世代ははっきりとした特徴を示す。
「子ども連れ」 キャンパーのキャンピングカー利用率が、3.1パーセントであるのに対し、「夫婦だけ」 という人たちの場合は16.5パーセント。
その数はおよそ5倍!
キャンパー全体で、キャンピングカー利用者が4.6パーセントであることを考えると、「夫婦だけ」 の16.5パーセントという数字が、いかに際立っているかが分かる。

▲ キャンピングカーで 「ふたり旅」 を楽しむシニアキャンパー
キャンプの経験年数においても、「子ども連れ」 の場合は2~3年と答えた人が最も多いが、「夫婦だけ」 の場合は、そのキャンプ経験年数は10~15年。
日本のキャンパーは、子育てが終わると、親もキャンプから卒業していくケースが多いが、逆に踏みとどまったシニアたちは、筋金入りのキャンプ愛好家になっていくようだ。
ちょっとびっくりなのは、キャンプ場の稼働率。
現在、主要ホテルの稼働率は76.3パーセントといわれているが、キャンプ場の稼働率は、わずか10.5パーセントに過ぎない。
繁忙期にはサイトが満杯になるキャンプ場も多々あろうが、シーズンオフの利用率と均してしまうと、ほぼ9割のサイトが日常的にがらがらだということになる。
こういう状況を憂慮して、日本オート・キャンプ協会では、キャンプ関係者に対して、「多様化時代への対応」 を提唱している。
つまり、これからのキャンプ場は、キャンプ活動だけを楽しむキャンパーだけでなく、キャンプ以外の目的を持って旅行している人たちに対しても、広く門戸を開放しなければならないという。
そのためには、料金システムの見直し、到着・出発時間の再検討。さらに、シーズンオフの利用対策、コテージやバンガローなどの建物系宿泊施設の利用拡大などが検討されなければならないと訴える。
そういう主張からも、同協会が、わが国のオートキャンプ事情を正確に分析し、適切なる方針を提起するという真摯な姿勢を貫いている様子が伝わってくる。
とにかく、オートキャンプの現状について、いろいろと勉強になる白書発表会ではあったが、ひとつだけ、「07年度のキャンピングカーの登録台数は20万3,470台だった」 という発表だけは、どうなんだろう…? と感じた。
この数値は、自動車検査登録情報協会の発表したデータに拠ったものだが、昨年日本RV協会が 「キャンピングカー白書」 で公表した 「05年度までのキャンピングカーの総保有台数 約5万台 (推定値)」 という数と整合性が取れていない。
自動車検査登録情報協会の公表する数値は、節税目的などでキャンピングカー登録していた一般乗用車の数を含んでおり、国交省の認める構造要件を満たしたキャンピングカーの登録台数とはかけ離れている。
今回の 「オートキャンプ白書2008」 においては、一応そのこともはっきりと明記されており、別に誤ったデータが掲載されているわけではない。
しかし、軽く読み飛ばしてしまうと、この自動車検査登録情報協会の数値を、国交省の認める構造要件を満たしたキャンピングカーの登録台数と勘違いしてしまう人も出てくるのではないかという危惧を抱いた。
全体的には、「読み物」 として読んでも面白い白書だ。
キャンプ関連情報を報道するメディア関係の人だけでなく、一般のオートキャンプ愛好家にとっても、読めば家族同士の話題になりそうなネタばかり。
「ねぇねぇ、キャンプする人が一番多いのは月は、何月だと思う?」
なんて、白書をもとに、子どもたちと、テントで 「キャンプクイズ」 を楽しむというのは、どうだろう。
とにかく一冊手に入れておけば、子どもにとっても、お父さんにとっても、キャンプがさらに魅力的に思えてくることは間違いない。
それによると、オートキャンプブームの絶頂期だった96年には、全国で1500万人を数えたオートキャンプ人口はその後9年連続して減少し、06年度ではちょっと上向いたものの、昨年は再び落ち込んで、今は720万人だという。
しかし、オートキャンプ人口の減少が、そのままオートキャンプの衰退を意味しているかというと、必ずしもそうではないようだ。
キャンプ活動の 「盛況・低迷」 を推し量る目安の一つに、「キャンプ回数」 と 「延べ泊数」 というものがある。
キャンプ回数というのは、「1年間に何回キャンプを行ったか」 を示す数値で、延べ泊数とは、「1年間に何泊したか」 を示す数値である。
その二つの指標を見てみると、06年度調査では 「3.9回」 だったキャンプ回数は、07年調査では 「4.0回」 に上昇。06年では 「5.6泊」 だった延べ箔数も、07年には 「6.0泊」 に上がり、いずれにおいても、前回調査を上回った。
このデータを裏付けるように、キャンプ場側からみても、06年度より07年度の方が 「利用者が増えた」 と答えたキャンプ場は29.0パーセントで、「減った」 と答えたキャンプ場の25.7パーセントを上回った。
「増えた」 という回答が 「減った」 を上回ったのは、過去10年の調査でははじめてだという。
また、キャンプ用品の売り上げも、最も冷え込んだ03年 (351億円) から、その後は徐々に盛り返し、07年度では432億円という、ここ5年間では最高の売り上げを示した。
協会では、このような傾向を観察して 「ブームの後の充実期」 と捉えている。
一過性のブームが去って、今やオートキャンプは、本格的なファンに支えられた充実期を迎えているという認識のようである。
面白いのは、先ほどのキャンプ回数と延べ泊数のところで、キャンピングカーユーザーだけが一般のキャンパーとは顕著に異なるデータを示したことだ。
一般キャンパーのキャンプ回数が 「4.0回」 であるのに対し、キャンピングカーユーザーの平均キャンプ回数は 「7.3回」 。
延べ泊数を比べると、一般キャンパー 「6.0泊」 に対し、キャンピングカーユーザーは 「15.0泊」 。
どちらも、ほぼ2倍ほどの差がついた。
協会では、「悪天候の場合キャンセル率が高くなるテントキャンプに比べ、キャンピングカーは天候の影響を受けにくいからだろう」 と分析している。
今回の調査で明らかになったことの一つに、シニアキャンパーがはっきりした層を形成してきたというものがある。
日本のキャンプ場は、一貫して30代~40代の子育て世代によって支えられており、07年度においてもその世代が84パーセントを占めたことが確認されたが、その一方で、50代の参加人口も増えており、その世代にははっきりしたキャンプスタイルが生まれつつあるという。
たとえば、ペットの持ち込み率。
若い 「子ども連れ」 世代のキャンパーのペット持ち込み率が、わずか17.3パーセントであるのに対し、「夫婦だけ」 のシニア世代になると、これが一気に50.5パーセントまで跳ね上がる。
また、キャンピングカー利用率でも、シニア世代ははっきりとした特徴を示す。
「子ども連れ」 キャンパーのキャンピングカー利用率が、3.1パーセントであるのに対し、「夫婦だけ」 という人たちの場合は16.5パーセント。
その数はおよそ5倍!
キャンパー全体で、キャンピングカー利用者が4.6パーセントであることを考えると、「夫婦だけ」 の16.5パーセントという数字が、いかに際立っているかが分かる。
▲ キャンピングカーで 「ふたり旅」 を楽しむシニアキャンパー
キャンプの経験年数においても、「子ども連れ」 の場合は2~3年と答えた人が最も多いが、「夫婦だけ」 の場合は、そのキャンプ経験年数は10~15年。
日本のキャンパーは、子育てが終わると、親もキャンプから卒業していくケースが多いが、逆に踏みとどまったシニアたちは、筋金入りのキャンプ愛好家になっていくようだ。
ちょっとびっくりなのは、キャンプ場の稼働率。
現在、主要ホテルの稼働率は76.3パーセントといわれているが、キャンプ場の稼働率は、わずか10.5パーセントに過ぎない。
繁忙期にはサイトが満杯になるキャンプ場も多々あろうが、シーズンオフの利用率と均してしまうと、ほぼ9割のサイトが日常的にがらがらだということになる。
こういう状況を憂慮して、日本オート・キャンプ協会では、キャンプ関係者に対して、「多様化時代への対応」 を提唱している。
つまり、これからのキャンプ場は、キャンプ活動だけを楽しむキャンパーだけでなく、キャンプ以外の目的を持って旅行している人たちに対しても、広く門戸を開放しなければならないという。
そのためには、料金システムの見直し、到着・出発時間の再検討。さらに、シーズンオフの利用対策、コテージやバンガローなどの建物系宿泊施設の利用拡大などが検討されなければならないと訴える。
そういう主張からも、同協会が、わが国のオートキャンプ事情を正確に分析し、適切なる方針を提起するという真摯な姿勢を貫いている様子が伝わってくる。
とにかく、オートキャンプの現状について、いろいろと勉強になる白書発表会ではあったが、ひとつだけ、「07年度のキャンピングカーの登録台数は20万3,470台だった」 という発表だけは、どうなんだろう…? と感じた。
この数値は、自動車検査登録情報協会の発表したデータに拠ったものだが、昨年日本RV協会が 「キャンピングカー白書」 で公表した 「05年度までのキャンピングカーの総保有台数 約5万台 (推定値)」 という数と整合性が取れていない。
自動車検査登録情報協会の公表する数値は、節税目的などでキャンピングカー登録していた一般乗用車の数を含んでおり、国交省の認める構造要件を満たしたキャンピングカーの登録台数とはかけ離れている。
今回の 「オートキャンプ白書2008」 においては、一応そのこともはっきりと明記されており、別に誤ったデータが掲載されているわけではない。
しかし、軽く読み飛ばしてしまうと、この自動車検査登録情報協会の数値を、国交省の認める構造要件を満たしたキャンピングカーの登録台数と勘違いしてしまう人も出てくるのではないかという危惧を抱いた。
全体的には、「読み物」 として読んでも面白い白書だ。
キャンプ関連情報を報道するメディア関係の人だけでなく、一般のオートキャンプ愛好家にとっても、読めば家族同士の話題になりそうなネタばかり。
「ねぇねぇ、キャンプする人が一番多いのは月は、何月だと思う?」
なんて、白書をもとに、子どもたちと、テントで 「キャンプクイズ」 を楽しむというのは、どうだろう。
とにかく一冊手に入れておけば、子どもにとっても、お父さんにとっても、キャンプがさらに魅力的に思えてくることは間違いない。

キャンプする人が一番多い月は・・・
やはり休みが大きく係わってきそうですが、何となく今月が7月なので7月(^^ゞ
北海道は今、毎日エアコンが稼動してるような爽やかな季節を迎えております
こういうクイズ、案外面白いでしょ。
で、正解は、というとですねぇ、「オートキャンプ白書2008」によると、9月です。それも子供たちの夏休みを含むお盆時期の8月を抜いてトップです。
ちなみに、GWのある5月は3番目でした。
かつてはキャンプ参加者が集中したのは8月でしたが、やっぱりこの時期は 「混む」 という意識が浸透してきたのか、最近は分散傾向にあるそうです。
でも、この次に発表が予定されている日本RV協会さんの白書に向けた調査では、キャンピングカーユーザーがよく旅行に出かけるシーズンは、また別の月になっています。
面白いですねぇ。
そちらの方は、出てからのお楽しみ。
キャンパーの参加率が最も高い月は、先のmatsumotoさんへの返信にも書いたように「9月」でした。
で、7月というのは、ここ数年、梅雨が長引いたり、台風が集中したりということも重なって、かつての「人気シーズン」の座から、5位に落ち込んでしまったようです。
>「北海道は、毎日エアコンが稼動しているような爽やかさ…」
うらやましい!
ああ、また北海道に行きたいなぁ…
長期滞在者の殆どがシニア世代のキャンパーです。
彼らが利用するキャンプ場は大半が無料か、低価格のキャンプ場です。
全国のキャンプ場も早くシニア割引、平日割引、連泊もしくは長期滞在割引を採用すべきです。
シニアキャンパーは週末の混み合うキャンプ場は敬遠気味ですので、
キャンプ場経営者の決断を待ち望んでいます。
1ヶ月も北海道を旅されるなんて、本当にうらやましい限りです。いいなぁ…。
私もキャンピングカーの北海道旅行は2度ほど経験していますが、確かに無料もしくは低価格キャンプ場があって、とても重宝しました。土地代・人件費の高い本州の大都市圏に近いキャンプ場は、そうはいかないかもしれませんけどね。
しかし、全国のキャンプ場の平均稼働率が10%ほどであることを考えると、これからはどこのキャンプ場も、平日のシニア割引や連泊・長期滞在割引などを実施することによって、シニアユーザーの誘致を考えざるを時代が来るように思います。
現に、そういう動きは出てきています。まもなくはっきりした形で公表されると思いますが、公表できる段階になったとき、このブログでもそういうキャンプ場をリストアップしてみたいと思います。