2008年06月20日
天然シャンデリア
《 モーターホームでアメリカを走る 10 》
モニュメントバレーの一角にあるRVパークで、モータホーム旅行3日目の夜を迎えた。
オフィスのカウンターで予約を確認し、サイトに入る。

▲ モニュメントバレーRVパークのオフィス。
はじめて来た場所なのに、なんだかとてもなつかしい。
今まで泊まったRVパークの中では、もっとも日本のキャンプ場に近い雰囲気だったのだ。
サイトとサイトを隔てる植栽の感じが日本風。
駐車スペースが 「土」 であることも、日本の中堅規模のキャンプ場とそっくり。
なんだか、サンマでも焼く匂いが漂ってきそうに思える。
しかし、一点だけ、やはりモニュメントバレーで泊まっていることを強く意識させる風景がある。
場内の背景にそびえ立つ、地肌がむき出しになった岩山。
こういう山は、日本では見られない。

▲ 日本のキャンプ場を思わせる場内のたたずまい。
しかし、周囲に広がる赤茶けた岩山は、まぎれもなくモニュメントバレーにいることを実感させる。
電気、水道などをフックアップして野営の準備に入る。
やはり、電気が来ない。
エルモンテRV社に問い合わせをして、対応策を相談し、修理工場を探してもらったのだが、モーターホームの本格的な修理となると、いちばん近い最寄りの修理工場があるのがペイジの町だという。
今日も一晩、明かりなしの夜を過ごさねばならない。
幸い、来る途中のスーパーで買った85セントの電池式小型ランタンが役に立った。
ガスは問題ないので、お湯を沸かすことには支障がない。
豆ランタンの明かりを頼りに、コーヒーを入れ、また今夜もパンとバターとチーズの夕食。
AC電源を接続しても、室内の電気をつけない我々を、周囲の宿泊客はどう思うだろう。
「日本人は電気を無駄に使わないようだ。なんとエコロジカルな民族なんだ!」
きっとそう感心しているに違いない。
…という冗談を小林さんと交わし合って笑う。

▲ 今回の旅の相棒、トラベルデポの小林さん。
彼の緻密なプランニングとガイダンスがなければ達成できなかった旅だった。
食後、外に出る。
サイト脇にしつらえられたテーブルに座って、空を見上げると、まさに満天の星。
それが、地面めがけて垂れ下がってくるように感じられる。
天然のシャンデリアだ。
目が慣れてくると、星の数はさらに増え続け、空一面が星で埋まった。
それを眺めながら、ウィスキーを持ち出し、ポテトチップスにチリビーンズを載せて食べながら、もくもくと飲む。
あまりもの見事な星空に、小林さんも私も言葉が出ない。
星の輝きは、文明の浸透度と反比例する。
それだけ、ここはまだ文明の “汚染” が進んでいない地域なのかもしれない。
翌朝。
次の目的地に移動する前に、もういちどモニュメントバレーの風景をカメラに収めることにした。
映画によく登場するモニュメントバレーでは、ビューポイントにそれぞれ映画にちなんだ名前が付けられている。
ジョン・フォードがお気に入りの場所は 「ジョン・フォード・ポイント」 。
『フォレストガンプ』 に描かれたポイントは、「フォレストガンプ・ポイント」 。

▲ フォレストガンプ・ポイントからの眺め。荒野のかなたに消えゆく一本道。世界の人々から最も 「アメリカらしい眺め」 といわれる場所。
ファレストガンプ・ポイントは土地の人に教えてもらって探し出すことができたが、ジョン・フォードポイントは、幹線道路を外れた奥まった場所にあることが分かった。
そこには、ナバホ族の運営するビジターセンター前で受け付けているジープツァーに申し込まないとたどり着けない。
時間がないので、それはあきらめて、ビジターセンターの室内だけを見物することにした。
入ってみてびっくり。
このビジターセンター自体が、モニュメントバレーの象徴的な風景を切り取る立派なビューポイントになっていたのだ。
展望台に登ると、観光客が必ずカメラに収める、あの三つの岩山が並んだ光景が広がっていた。
よく知っている風景…とはいいつつも、実際に、その場に立ってみるとやはり感無量。
荒野のかなたから吹き渡ってくる乾いた風。
体に降り注ぐ熱い日差し。
それは、やはり映画やネットの画像を観ただけでは体感できない。

▲ ビジターセンター展望台からの眺め。携帯電話を無心に操作する少女は、この光景を彼氏にでも送ろうとしているのか。

▲ レストランから外につながるテラスに出ると、視界はさらに広がる。日差しは強いが、空気は心地よい。

▲ ビジターセンター内には、ジョン・ウェインにまつわるグッズ類を集めたコーナーもある。アメリカ人が愛する西部劇のヒーローは、今でもジョン・ウェインであるらしい。
ビジターセンターで、ネイティブアメリカン (インディアン) の酋長たちの雄々しい乗馬像を撮った昔の写真集を買う。
カッコいい。

彼らは、長い間、白人ヒーローの活躍する西部劇では常に仇役 (かたきやく) として登場していたが、自分には仇役のインディアンの方が、白人の主人公よりカッコよく見えたものだった。
白人の映画監督が、どんなにインディアンを “凶悪” に描こうと思っても、あの酋長たちのかぶる羽根飾りの美しさや、身につける衣裳の見事さまで否定することはできない。
自分は、西部劇では昔からインディアン側を応援していたように思う。

▲ フォレストガンプ・ポイントでちょいと記念撮影。

▲ アリゾナ州とユタ州の州境。
アリゾナからユタに入った瞬間、道路が変わった。ユタ州の道路は、ザラザラとした粗い舗装なのだ。写真で撮っても分かるくらい、その境目がはっきりしている。
モニュメントバレーの一角にあるRVパークで、モータホーム旅行3日目の夜を迎えた。
オフィスのカウンターで予約を確認し、サイトに入る。
▲ モニュメントバレーRVパークのオフィス。
はじめて来た場所なのに、なんだかとてもなつかしい。
今まで泊まったRVパークの中では、もっとも日本のキャンプ場に近い雰囲気だったのだ。
サイトとサイトを隔てる植栽の感じが日本風。
駐車スペースが 「土」 であることも、日本の中堅規模のキャンプ場とそっくり。
なんだか、サンマでも焼く匂いが漂ってきそうに思える。
しかし、一点だけ、やはりモニュメントバレーで泊まっていることを強く意識させる風景がある。
場内の背景にそびえ立つ、地肌がむき出しになった岩山。
こういう山は、日本では見られない。
▲ 日本のキャンプ場を思わせる場内のたたずまい。
しかし、周囲に広がる赤茶けた岩山は、まぎれもなくモニュメントバレーにいることを実感させる。
電気、水道などをフックアップして野営の準備に入る。
やはり、電気が来ない。
エルモンテRV社に問い合わせをして、対応策を相談し、修理工場を探してもらったのだが、モーターホームの本格的な修理となると、いちばん近い最寄りの修理工場があるのがペイジの町だという。
今日も一晩、明かりなしの夜を過ごさねばならない。
幸い、来る途中のスーパーで買った85セントの電池式小型ランタンが役に立った。
ガスは問題ないので、お湯を沸かすことには支障がない。
豆ランタンの明かりを頼りに、コーヒーを入れ、また今夜もパンとバターとチーズの夕食。
AC電源を接続しても、室内の電気をつけない我々を、周囲の宿泊客はどう思うだろう。
「日本人は電気を無駄に使わないようだ。なんとエコロジカルな民族なんだ!」
きっとそう感心しているに違いない。
…という冗談を小林さんと交わし合って笑う。
▲ 今回の旅の相棒、トラベルデポの小林さん。
彼の緻密なプランニングとガイダンスがなければ達成できなかった旅だった。
食後、外に出る。
サイト脇にしつらえられたテーブルに座って、空を見上げると、まさに満天の星。
それが、地面めがけて垂れ下がってくるように感じられる。
天然のシャンデリアだ。
目が慣れてくると、星の数はさらに増え続け、空一面が星で埋まった。
それを眺めながら、ウィスキーを持ち出し、ポテトチップスにチリビーンズを載せて食べながら、もくもくと飲む。
あまりもの見事な星空に、小林さんも私も言葉が出ない。
星の輝きは、文明の浸透度と反比例する。
それだけ、ここはまだ文明の “汚染” が進んでいない地域なのかもしれない。
翌朝。
次の目的地に移動する前に、もういちどモニュメントバレーの風景をカメラに収めることにした。
映画によく登場するモニュメントバレーでは、ビューポイントにそれぞれ映画にちなんだ名前が付けられている。
ジョン・フォードがお気に入りの場所は 「ジョン・フォード・ポイント」 。
『フォレストガンプ』 に描かれたポイントは、「フォレストガンプ・ポイント」 。
▲ フォレストガンプ・ポイントからの眺め。荒野のかなたに消えゆく一本道。世界の人々から最も 「アメリカらしい眺め」 といわれる場所。
ファレストガンプ・ポイントは土地の人に教えてもらって探し出すことができたが、ジョン・フォードポイントは、幹線道路を外れた奥まった場所にあることが分かった。
そこには、ナバホ族の運営するビジターセンター前で受け付けているジープツァーに申し込まないとたどり着けない。
時間がないので、それはあきらめて、ビジターセンターの室内だけを見物することにした。
入ってみてびっくり。
このビジターセンター自体が、モニュメントバレーの象徴的な風景を切り取る立派なビューポイントになっていたのだ。
展望台に登ると、観光客が必ずカメラに収める、あの三つの岩山が並んだ光景が広がっていた。
よく知っている風景…とはいいつつも、実際に、その場に立ってみるとやはり感無量。
荒野のかなたから吹き渡ってくる乾いた風。
体に降り注ぐ熱い日差し。
それは、やはり映画やネットの画像を観ただけでは体感できない。
▲ ビジターセンター展望台からの眺め。携帯電話を無心に操作する少女は、この光景を彼氏にでも送ろうとしているのか。
▲ レストランから外につながるテラスに出ると、視界はさらに広がる。日差しは強いが、空気は心地よい。
▲ ビジターセンター内には、ジョン・ウェインにまつわるグッズ類を集めたコーナーもある。アメリカ人が愛する西部劇のヒーローは、今でもジョン・ウェインであるらしい。
ビジターセンターで、ネイティブアメリカン (インディアン) の酋長たちの雄々しい乗馬像を撮った昔の写真集を買う。
カッコいい。
彼らは、長い間、白人ヒーローの活躍する西部劇では常に仇役 (かたきやく) として登場していたが、自分には仇役のインディアンの方が、白人の主人公よりカッコよく見えたものだった。
白人の映画監督が、どんなにインディアンを “凶悪” に描こうと思っても、あの酋長たちのかぶる羽根飾りの美しさや、身につける衣裳の見事さまで否定することはできない。
自分は、西部劇では昔からインディアン側を応援していたように思う。
▲ フォレストガンプ・ポイントでちょいと記念撮影。
▲ アリゾナ州とユタ州の州境。
アリゾナからユタに入った瞬間、道路が変わった。ユタ州の道路は、ザラザラとした粗い舗装なのだ。写真で撮っても分かるくらい、その境目がはっきりしている。

いつも楽しく拝見させていただいています。ありがとうございます。一緒に旅をしている気分になってきます♪
ちょっと新しい試みをしてみました。↓
スライドショーにBGMを入れてみました~
奥飛騨・大山蒜山キャラバン
http://jp.youtube.com/watch?v=1ypKCY7BxHQ
やばい、オレも行かなきゃ。ほんと、そんなことを思ってしまいます。
>「一緒に旅をしている気分」 だなんて、何よりもうれしいコメントです。ありがとうございます。
HORI-Bon!さんのギターテクニックもめきめきあがっているようですね。爽やかな印象の音楽に心がなごみます。
また、一緒に歌える機会がめぐってくるといいですね。
楽しみにしています。
>「オレも行かなきゃ」 。そんなふうに思ってくださるなんて、レポーター冥利に尽きます。
a_ajiさんも、ミニキャンパープチをベース基地にして、楽しいキャンピングカーライフを営まれている様子。ブログを拝見して、その楽しさが伝わってきます。
キャンピングカー、楽しいですよね。