2008年06月13日
車内でディナー
《 モーターホームでアメリカを走る 4 》
モーターホームでアメリカを旅するということは、基本的に車内で食事をつくるということだ。
もちろんレストランを見つけて外食することもできるし、移動中に見つけたファーストフード店に寄って、ハンバーガーなどをテイクアウトすることもできる。
しかし、町を外れた郊外のRVパークにはなかなかレストランというものがないし、あったとしても、店を閉めるのが早い。
だから、RVパークに泊まるときは、事前に見つけたスーパーマーケットで食料品を買い込むことになる。
レンタルモーターホームを借りた最初の日は、巨大なスーパーを擁するラスベガス市内で食材を調達し、ついでに市内のRVパークに泊まることにした。

▲ ラスベガスの巨大スーパー 「AL WAYS」

▲ スーパーの入口前にあった灰皿。突き出た棒の先に、吸殻を落としこむ穴が空いている。
アメリカ人は意外と煙草を吸う民族だった。嫌煙社会のような印象を持っていたが、案外そうでもない。特にラスベガスでは喫煙者が目立つ。
スーパーにはその後何度も入ることになったが、とにかくどのスーパーも奥行きが見えないほど広い。
そして商品類が実に整然とディスプレイされている。
スーパーというより、出荷される商品が並んだ工場のようにも感じられる。1コーナーがすべて同じ銘柄の食料品で占められていることもある。
それはとても豊かな光景だった。
1950年代から60年代にかけて、日本人が感じた 「アメリカの豊かさ」 をまざまざとこの目で見た気がした。
しかし、これだけ大量の食材が、すべて賞味期限内に完売されるのだろうか? 売れ残りの食料品が大量に出ることもありそうだ。アメリカ人はあまりエコロジーに気をつかわない民族かもしれない。

▲ 同じ商品がずらりと棚の一列を占めている様子にびっくり。
最初の日はステーキにしようと思い、アメリカ牛を大量に買った。
他にパンとバター、チーズと牛乳、玉子、サニーレタスなどの野菜類も買い込む。ついでにマヨネーズ、ドレッシング、ソイソース (醤油) のたぐいもカートに放り込む。
あとは用心のための缶詰類。インスタントコーヒーと紅茶のティーバッグも揃える。
冷蔵庫が大きいので、それだけ詰め込んでもまだ容量の半分にも満たない。そこでも31フィートクラスの 「余裕」 を実感する。
いよいよ初のRVパーク体験。
全米一の規模を誇るといわれる 「オアシスRVパーク」 に入る。
日本のキャンプ場では、まずこういうたたずまいの施設にはお目にかかれない。
なにしろ、オフィス (管理棟) 自体がリゾートホテルと見紛うばかりの雰囲気なのだ。
ロビーにはゆったりしたソファが置かれ、天井にはシャンデリア。
受付の奥には、スーパーマーケットのような豊かな品揃えを見せる売店。
優雅なバーカウンターを備えたレストランの向こう側は、涼しげな風が吹き渡るプールサイドが広がる。

▲ 全米一のRVパークといわれる「オアシス」。さながらリゾートホテルのようだ。

▲ プール (左) やバーカウンターを備えたレストランやプールも完備。
受付カウンターで、予約番号を提示し、申し込み用紙に名前や住所を記入してさっそくサイトへ。
すでに8割がたのサイトはクルマで埋まっている。
どのクルマも超ビッグで超豪華。優に40フィートは超えるかと思うクラスAが居並ぶ前では、エルモンテRVで借りた31フィートのクラスCでさえも小さく見える。
日本のキャブコンがここに入ると、きっと 「モーターホームの形をしたおもちゃ」 にしか見えないだろう。

▲ 優に40フィートを超えるだろうと思える高級クラスAがごろごろ


▲ 木々の緑も豊かなオアシスRVパークのサイト。優雅なたたずまいのキャンプ場だ。

▲ アメリカ人は船好き。ボートトレーラーをけん引しているキャンピングカーも目立つ。
モーターホームと同じぐらいトレーラーも普及していて、その数は2対1ぐらいの割合。フィフスホイールのような大型トレーラーもやたら多い。
あれだけ大きいとバックするときは大変だろうと思うのだが、どのサイトも駐車スペースがスルーになっているので、トレーラーでも大型モーターホームでも、バックで出る必要がない。
やはりアメリカのキャンプ場だなぁ…とため息が出る。
振り当てられたサイトを見つけ、さっそくシティウォーター接続口に水道をつなぎ、AC電源を引き込む。
グレータンクとブラックタンクはまだ空なので、ダンプに接続する必要もないのだが、周りのクルマが全てセワホースをダンプにつなげているので、カッコつけのため、一応こちらもダンプの真似事をする。

▲ フックアップすると、やっと 「家」 が完成したという気分になる。
夕食にはまだ時間があったので、小林氏と2人で場内を散策。初めてのRVパークが珍しいために、2人で写真を撮りまくる。
そんなことをしているのは日本人観光客だけなのか、歩いているアメリカ人から、 「What are you doing?」 などとニコニコ顔で話し掛けられる。
とっさの会話に慣れていないため、うっかり 「Thank You」 などと答えてしまう。恥かしいことこのうえない。
リビングをスライドアウトして、夕食の準備に取りかかる。
普通の状態でもそうとう広く感じられた車内が、スライドアウトすると一軒の家の感じになった。
ちなみに、ここらで私たちの使ったモーターホームをちょっと紹介しておきたい。
メーカーはフリートウッド。車種名はジャンボリー31M。
シャシーはシェビーワークホース。
エンジンはV8・6リッターのボルテックエンジン。300HP。
下の写真が、そのリビングルームだ。(これだけは、うまい写真が撮れなかったので、FLEETWOODのホームページに直接アクセスして、そこから画像を抜かせてもらった)。
広角で撮った画像なので、不自然なほど 「広さ」 が強調されているが、実際に、スライドアウトした状態だと、こんな雰囲気になる。

スライドアウトによって広がる空間が、どれだけありがたいか。ショー会場になどに展示されているスライドアウトモデルを見だだけでは、それが分からない。
たとえば、冷蔵庫からビールを取り出し、テーブルに並べる。
肉に塩をふりかけて焼き、サラダボールに野菜を盛ってテーブルに食器を並べる。
スライドアウト状態の広さが身にしみてありがたいと思えるのは、このように数人でせわしなくナベカマを振り回すときだ。
キッチンまわりがレストランの厨房状態になったとしても、お互いに肩が触れ合うことなければ、足を絡ませることもない。
日頃キャンピングカーのなかで、ステーキを焼くディナーなどを楽しんだことはないのだが、今回それにトライしてみて、つくづくスライドアウトモデルの威力を実感できた。
焼いた肉をテーブルに並べ、野菜やパンを添える。まずはビールをコップにあけて小林氏と乾杯。
続いてワインの栓を抜く。
エアコンなどを使わずとも、窓を開けただけで自然の涼風が車内を通り過ぎる。なんとも快適な一夜。
さらにフックアップの効力も体感する。
シティウォーターに接続したために、清水タンクの容量を気にすることがないのだ。
シャワーも、後で入る人のことを考慮して、石鹸を塗りたくっているときには水を止めたりする気苦労がない。
モーターホームというのは、フルフックアップという機能とジョイントすることによって、はじめて本当の効力を発揮するものだな…ということを身体で理解する。

▲ 中央奥が洗面台。左側がシャワールーム。

▲ リヤベッドルーム

▲リヤベッドの足元には、クローゼットとライティングデスクが並ぶ。
スライドアウトさせると、ベッドとクローゼットの間に空間が生まれるので、クローゼット下の引き出し類も使えるようになる。このようにして、リビングとは独立した 「寝室・更衣室・書斎」 が生まれる。
食後、夜の空気を吸うために車外に出る。
遠くのラスベガスの中心街あたりの空が明るく輝いている。
そこでは、相変わらずロックビートと観光客のざわめきが街を揺るがしているのだろうが、その騒音はここまで届かない。
どのモーターホームも、人がいるのかいないのか分からないほど静まり返っている。日本のキャンプ場のように、夜がふけてもタープの下で揺れ動いている人間の姿は見えない。
早朝の出発に備え、こちらも早めに寝ることにする。
モーターホームでアメリカを旅するということは、基本的に車内で食事をつくるということだ。
もちろんレストランを見つけて外食することもできるし、移動中に見つけたファーストフード店に寄って、ハンバーガーなどをテイクアウトすることもできる。
しかし、町を外れた郊外のRVパークにはなかなかレストランというものがないし、あったとしても、店を閉めるのが早い。
だから、RVパークに泊まるときは、事前に見つけたスーパーマーケットで食料品を買い込むことになる。
レンタルモーターホームを借りた最初の日は、巨大なスーパーを擁するラスベガス市内で食材を調達し、ついでに市内のRVパークに泊まることにした。
▲ ラスベガスの巨大スーパー 「AL WAYS」
▲ スーパーの入口前にあった灰皿。突き出た棒の先に、吸殻を落としこむ穴が空いている。
アメリカ人は意外と煙草を吸う民族だった。嫌煙社会のような印象を持っていたが、案外そうでもない。特にラスベガスでは喫煙者が目立つ。
スーパーにはその後何度も入ることになったが、とにかくどのスーパーも奥行きが見えないほど広い。
そして商品類が実に整然とディスプレイされている。
スーパーというより、出荷される商品が並んだ工場のようにも感じられる。1コーナーがすべて同じ銘柄の食料品で占められていることもある。
それはとても豊かな光景だった。
1950年代から60年代にかけて、日本人が感じた 「アメリカの豊かさ」 をまざまざとこの目で見た気がした。
しかし、これだけ大量の食材が、すべて賞味期限内に完売されるのだろうか? 売れ残りの食料品が大量に出ることもありそうだ。アメリカ人はあまりエコロジーに気をつかわない民族かもしれない。
▲ 同じ商品がずらりと棚の一列を占めている様子にびっくり。
最初の日はステーキにしようと思い、アメリカ牛を大量に買った。
他にパンとバター、チーズと牛乳、玉子、サニーレタスなどの野菜類も買い込む。ついでにマヨネーズ、ドレッシング、ソイソース (醤油) のたぐいもカートに放り込む。
あとは用心のための缶詰類。インスタントコーヒーと紅茶のティーバッグも揃える。
冷蔵庫が大きいので、それだけ詰め込んでもまだ容量の半分にも満たない。そこでも31フィートクラスの 「余裕」 を実感する。
いよいよ初のRVパーク体験。
全米一の規模を誇るといわれる 「オアシスRVパーク」 に入る。
日本のキャンプ場では、まずこういうたたずまいの施設にはお目にかかれない。
なにしろ、オフィス (管理棟) 自体がリゾートホテルと見紛うばかりの雰囲気なのだ。
ロビーにはゆったりしたソファが置かれ、天井にはシャンデリア。
受付の奥には、スーパーマーケットのような豊かな品揃えを見せる売店。
優雅なバーカウンターを備えたレストランの向こう側は、涼しげな風が吹き渡るプールサイドが広がる。
▲ 全米一のRVパークといわれる「オアシス」。さながらリゾートホテルのようだ。
▲ プール (左) やバーカウンターを備えたレストランやプールも完備。
受付カウンターで、予約番号を提示し、申し込み用紙に名前や住所を記入してさっそくサイトへ。
すでに8割がたのサイトはクルマで埋まっている。
どのクルマも超ビッグで超豪華。優に40フィートは超えるかと思うクラスAが居並ぶ前では、エルモンテRVで借りた31フィートのクラスCでさえも小さく見える。
日本のキャブコンがここに入ると、きっと 「モーターホームの形をしたおもちゃ」 にしか見えないだろう。
▲ 優に40フィートを超えるだろうと思える高級クラスAがごろごろ
▲ 木々の緑も豊かなオアシスRVパークのサイト。優雅なたたずまいのキャンプ場だ。
▲ アメリカ人は船好き。ボートトレーラーをけん引しているキャンピングカーも目立つ。
モーターホームと同じぐらいトレーラーも普及していて、その数は2対1ぐらいの割合。フィフスホイールのような大型トレーラーもやたら多い。
あれだけ大きいとバックするときは大変だろうと思うのだが、どのサイトも駐車スペースがスルーになっているので、トレーラーでも大型モーターホームでも、バックで出る必要がない。
やはりアメリカのキャンプ場だなぁ…とため息が出る。
振り当てられたサイトを見つけ、さっそくシティウォーター接続口に水道をつなぎ、AC電源を引き込む。
グレータンクとブラックタンクはまだ空なので、ダンプに接続する必要もないのだが、周りのクルマが全てセワホースをダンプにつなげているので、カッコつけのため、一応こちらもダンプの真似事をする。
▲ フックアップすると、やっと 「家」 が完成したという気分になる。
夕食にはまだ時間があったので、小林氏と2人で場内を散策。初めてのRVパークが珍しいために、2人で写真を撮りまくる。
そんなことをしているのは日本人観光客だけなのか、歩いているアメリカ人から、 「What are you doing?」 などとニコニコ顔で話し掛けられる。
とっさの会話に慣れていないため、うっかり 「Thank You」 などと答えてしまう。恥かしいことこのうえない。
リビングをスライドアウトして、夕食の準備に取りかかる。
普通の状態でもそうとう広く感じられた車内が、スライドアウトすると一軒の家の感じになった。
ちなみに、ここらで私たちの使ったモーターホームをちょっと紹介しておきたい。
メーカーはフリートウッド。車種名はジャンボリー31M。
シャシーはシェビーワークホース。
エンジンはV8・6リッターのボルテックエンジン。300HP。
下の写真が、そのリビングルームだ。(これだけは、うまい写真が撮れなかったので、FLEETWOODのホームページに直接アクセスして、そこから画像を抜かせてもらった)。
広角で撮った画像なので、不自然なほど 「広さ」 が強調されているが、実際に、スライドアウトした状態だと、こんな雰囲気になる。
スライドアウトによって広がる空間が、どれだけありがたいか。ショー会場になどに展示されているスライドアウトモデルを見だだけでは、それが分からない。
たとえば、冷蔵庫からビールを取り出し、テーブルに並べる。
肉に塩をふりかけて焼き、サラダボールに野菜を盛ってテーブルに食器を並べる。
スライドアウト状態の広さが身にしみてありがたいと思えるのは、このように数人でせわしなくナベカマを振り回すときだ。
キッチンまわりがレストランの厨房状態になったとしても、お互いに肩が触れ合うことなければ、足を絡ませることもない。
日頃キャンピングカーのなかで、ステーキを焼くディナーなどを楽しんだことはないのだが、今回それにトライしてみて、つくづくスライドアウトモデルの威力を実感できた。
焼いた肉をテーブルに並べ、野菜やパンを添える。まずはビールをコップにあけて小林氏と乾杯。
続いてワインの栓を抜く。
エアコンなどを使わずとも、窓を開けただけで自然の涼風が車内を通り過ぎる。なんとも快適な一夜。
さらにフックアップの効力も体感する。
シティウォーターに接続したために、清水タンクの容量を気にすることがないのだ。
シャワーも、後で入る人のことを考慮して、石鹸を塗りたくっているときには水を止めたりする気苦労がない。
モーターホームというのは、フルフックアップという機能とジョイントすることによって、はじめて本当の効力を発揮するものだな…ということを身体で理解する。
▲ 中央奥が洗面台。左側がシャワールーム。
▲ リヤベッドルーム
▲リヤベッドの足元には、クローゼットとライティングデスクが並ぶ。
スライドアウトさせると、ベッドとクローゼットの間に空間が生まれるので、クローゼット下の引き出し類も使えるようになる。このようにして、リビングとは独立した 「寝室・更衣室・書斎」 が生まれる。
食後、夜の空気を吸うために車外に出る。
遠くのラスベガスの中心街あたりの空が明るく輝いている。
そこでは、相変わらずロックビートと観光客のざわめきが街を揺るがしているのだろうが、その騒音はここまで届かない。
どのモーターホームも、人がいるのかいないのか分からないほど静まり返っている。日本のキャンプ場のように、夜がふけてもタープの下で揺れ動いている人間の姿は見えない。
早朝の出発に備え、こちらも早めに寝ることにする。

ドキドキが伝わってきます。
キャンピングカーで移動するということは、生活するということですものね。
町田さんは、とっさの英語が苦手ですか?(笑い)
私は、とっさでなくとも苦手です。
大木トオルさんが、ある雑誌の「英語の花道」というコーナーのゲストだったことがあります。
その雑誌をやっと探して読みました。
大木さんの英語は、歌って、生きて、闘っていくためのものでした。
「Give me five.」ってお分かりになりますか?
「握手しようぜ」という意味だそうです。
白人は知っていても、絶対使わない英語。
辞書や本には、決して出てこない英語。
大木トオルさんは、そうやって黒人社会に飛び込んで生きてこられたのでしょう。
「ブルースに大切なのは肌の色や発音じゃない。
魂なんです。英語も同じ。」
「Give me five」 という表現、とってもカッコいいですねぇ! 今度、私もブラックピープルと話す機会があったら使ってみたいと思います。
でも、私もまた 「とっさでなくても」 会話は苦手です。
今回、語学力の不足を痛感しました。
日本語でけっこう気の利いた返事を思いついても、それを伝えるボキャブラリーがない。
それを黒人社会の中で獲得してきた大木トオルさんは、やっぱり素敵ですね。
せっかくのコメントをいただきながら、お返事遅くなって申し訳ございません。
この土日、旅の疲れがタイムラグをともなって一気に噴出したのか、終日マグロになってのびていました。
>「日本の調味料の増加」
そうですねぇ! スーパーを覗いて感じたことの一つは、醤油、めんつゆ、味噌などがしっかり揃っていることでした。
日本食ブームなのでしょうか。それともアメリカで暮らす日本人が増えたのでしょうか。
昔、日本の空港に着くと、「つけものの臭いがしてたまらない!」と訴えた外国人がいた時代からすると、夢のような変化ですね。