2008年03月01日
Tグローブの世界
ユニークなエッグ型のトレーラー 「Tグローブ」 を開発した、トランキルグローブの松原豪さん。

各地のキャンピングカーショーを取材しているとき、いつもこの松原さんのブースを見ると不思議な気分になる。
「いったい、いつ商売をしているのだろう?」
松原氏が、お客様をトレーラーの中に案内し、その構造的特徴や装備類の使い勝手を説明している姿を見たことがない。

それよりも不思議なことは、Tグローブを展示しているブースでは、肝心の商品であるTグローブというトレーラーが、よく見えないことだ。

たいてい、その前には、コールマンのヴィンテージランタン、年代もののコーヒーメーカー、骨董クラスの釣り道具…ありとあらゆる遊びのギアが、所狭しと並べられており、展示の主役を務めるはずのTグローブは、それらの小物の引き立て役といった感じで、遠慮がちに後ろの方でかしこまっているに過ぎない。

で、当の松原さんは、楽しい遊びのギヤを並べたテーブルの前に立ち、例の見るからにアウトドアマンといった風情をたたえたおヒゲを目立たせながら、ていねいにコーヒーを入れ、にこやかに客人に勧めている。

この客人たちが、みな仲間。
Tグローブというトレーラーを介して集まってきたユーザーたちで、その雰囲気は、まるでクラブキャンプだ。
とにかく、「まずは商談が大事」 という他のブースの張りつめた雰囲気をよそに、トランキルグローブのブースだけは、パーティ会場のようななごやかな空気に包まれている。

普通、こういう身内だけで固まった集団というものには、なかなか初めての人間は近づきにくいものだ。
しかし、このブースの雰囲気は違うのだ。
Tグローブに興味を持って、遠くから覗き込もうした人がいれば、松原さんは、きっとこう言うだろう。
「トレーラーの方は後でゆっくり見ることにして、まず煎れ立てのコーヒーが冷めないうちに、一杯どうですか?」
声をかけられた人は、もうその一言で、Tグローブ集団の仲間入り。
その場のアットホームな雰囲気に包まれて、ついつい自分もオーナーにでもなったかのような錯覚に陥ってしまう。

それも一つの売り方だと思う。
「商品」を展示するのではなく、その商品がもたらす 「文化」 を展示する。
松原さんのブースには、「Tグローブ文化」 ともいうべきものが育っているように思う。
実用性を持ちつつも、夢の部分を忘れないグッズ類。
時間を掛けて、ていねいに煎れられるコーヒー。
楽しい仲間と、カヌーやスキーに興じた思い出話。
そういうものを共有し合うことで、仕事や世間のしがらみから解放される時間帯。
松原さんは、
「それがTグローブというトレーラーがもたらすライフスタイルなんだよ」
ということを、空気として、見学者に教えているような気がする。
「名古屋キャンピングカーフェア」 の会場で、松原さんに呼び止められた。
「これ、ちょっと手に取ってみてくださいよ」
そういって手渡されたのが、オービスのカーボンロッド。
2008年の限定モデルだという。
アメリカで、海釣り用のフライとして開発されたものだとか。
握ってみると、びっくりするほど軽い。
手を離すと、宙を泳いで舞い上がっていきそうなほど軽い。
「昔は、フライの疑似エサもけっこう凝って、自分で作ったんですけど、もう老眼で無理。今は毛針も買っちゃいますね」
そういって松原さんは、うれしそうに、ロッドにリールを取り付けたりしている。

またしても、トレーラーの話はなし。
でも、釣りとTグローブに関心を持つ見学者だったら、もうこれだけで、自分もオーナーになって、松原さんと肩を並べて、釣り糸を垂れる姿を想像してしまうかもしれない。
トレーラーよりも、釣り道具の話をする松原さんから、逆に、Tグローブを手に入れたときの楽しみ方がビンビンと伝わってくる。
彼は、無敵の 「セールストーク」 を会得しているように思えた。
各地のキャンピングカーショーを取材しているとき、いつもこの松原さんのブースを見ると不思議な気分になる。
「いったい、いつ商売をしているのだろう?」
松原氏が、お客様をトレーラーの中に案内し、その構造的特徴や装備類の使い勝手を説明している姿を見たことがない。
それよりも不思議なことは、Tグローブを展示しているブースでは、肝心の商品であるTグローブというトレーラーが、よく見えないことだ。
たいてい、その前には、コールマンのヴィンテージランタン、年代もののコーヒーメーカー、骨董クラスの釣り道具…ありとあらゆる遊びのギアが、所狭しと並べられており、展示の主役を務めるはずのTグローブは、それらの小物の引き立て役といった感じで、遠慮がちに後ろの方でかしこまっているに過ぎない。
で、当の松原さんは、楽しい遊びのギヤを並べたテーブルの前に立ち、例の見るからにアウトドアマンといった風情をたたえたおヒゲを目立たせながら、ていねいにコーヒーを入れ、にこやかに客人に勧めている。
この客人たちが、みな仲間。
Tグローブというトレーラーを介して集まってきたユーザーたちで、その雰囲気は、まるでクラブキャンプだ。
とにかく、「まずは商談が大事」 という他のブースの張りつめた雰囲気をよそに、トランキルグローブのブースだけは、パーティ会場のようななごやかな空気に包まれている。
普通、こういう身内だけで固まった集団というものには、なかなか初めての人間は近づきにくいものだ。
しかし、このブースの雰囲気は違うのだ。
Tグローブに興味を持って、遠くから覗き込もうした人がいれば、松原さんは、きっとこう言うだろう。
「トレーラーの方は後でゆっくり見ることにして、まず煎れ立てのコーヒーが冷めないうちに、一杯どうですか?」
声をかけられた人は、もうその一言で、Tグローブ集団の仲間入り。
その場のアットホームな雰囲気に包まれて、ついつい自分もオーナーにでもなったかのような錯覚に陥ってしまう。
それも一つの売り方だと思う。
「商品」を展示するのではなく、その商品がもたらす 「文化」 を展示する。
松原さんのブースには、「Tグローブ文化」 ともいうべきものが育っているように思う。
実用性を持ちつつも、夢の部分を忘れないグッズ類。
時間を掛けて、ていねいに煎れられるコーヒー。
楽しい仲間と、カヌーやスキーに興じた思い出話。
そういうものを共有し合うことで、仕事や世間のしがらみから解放される時間帯。
松原さんは、
「それがTグローブというトレーラーがもたらすライフスタイルなんだよ」
ということを、空気として、見学者に教えているような気がする。
「名古屋キャンピングカーフェア」 の会場で、松原さんに呼び止められた。
「これ、ちょっと手に取ってみてくださいよ」
そういって手渡されたのが、オービスのカーボンロッド。
2008年の限定モデルだという。
アメリカで、海釣り用のフライとして開発されたものだとか。
握ってみると、びっくりするほど軽い。
手を離すと、宙を泳いで舞い上がっていきそうなほど軽い。
「昔は、フライの疑似エサもけっこう凝って、自分で作ったんですけど、もう老眼で無理。今は毛針も買っちゃいますね」
そういって松原さんは、うれしそうに、ロッドにリールを取り付けたりしている。
またしても、トレーラーの話はなし。
でも、釣りとTグローブに関心を持つ見学者だったら、もうこれだけで、自分もオーナーになって、松原さんと肩を並べて、釣り糸を垂れる姿を想像してしまうかもしれない。
トレーラーよりも、釣り道具の話をする松原さんから、逆に、Tグローブを手に入れたときの楽しみ方がビンビンと伝わってくる。
彼は、無敵の 「セールストーク」 を会得しているように思えた。

キャンピングカーの場合、こうした売り方ってとても魅力的で理に叶っていると思います。
広告にも、フロントエンドとバックエンドというのがあり、この場合フロントエンドは、パーティ会場のようななごやかな空気と煎れたてのコーヒー。
バックエンドは、もちろんキャンピンカーなのですが、これが割と実行できていないのが現状です。
この方はスゴイ、ですね。
また、趣味でやっているのかビジネスなのか、その境界線がみえないというのも、かなり興味をそそるところですよね!
で、このトレーラーっていくら位ですか?と現実的な質問をしたりして。
広告業界で「フロントエンド」と「バックエンド」という言葉があることは初めて知りました。
なるほど! こういうお客様へのアプローチは “理にかなっている” というわけですね。勉強になります。
ところで、このトレーラーの価格は、だいたい300万円ぐらいです。ヒッチメンバーなどを取り付けると、約320万ぐらいになります。
若干高めなんですが、米国製のトレーラーを松原氏が日本仕様に改良し、日本の気候や使用環境に適合する形で品質を高めています。
結構人気商品なんですよ。
磯辺さま
私のT・Globeコーナーをご紹介頂きまして、ありがとう、ございます。 また、鋭い洞察を頂き、何か恥ずかしいです。私は元々全然違う畑から、趣味が昂うじて、こちらのDEEPな世界に迷い込んでしまったもので、あの自分の世界を押し出したスタイルしか無く、自然とまたそれに共鳴して頂いたお客様に恵まれて、お客様と一緒に楽しんで自然と出来上がった世界ですので、意図して作った訳ではないので、お褒め頂くと非常に恥ずかしいかぎりです。 重々ね、ありがとうございます。 町田さんも灯台等お好きな様ですし、かなりコアな趣味ですよね、今度良いお店をご紹介致します。その他、トラクターや納屋など色々ありますよ。是非、お時間を作って、お出で下さい。 それでは、
カシータの時代から、ずっとこの “DEEPな世界” にハマっている松原様を見ていると、本当にトレーラーライフって素敵だな、といつも思っておりました。直にコメントをいただくなど、光栄の限りです。
トラクター?
納屋?
…なんだか面白そうなお店をご存知のようですね。
ぜひ、ご同行させてください!
今後ともよろしくお願い申しあげます。