2008年02月27日
キャンカー入門書
「キャンピングカーって普通免許で運転できるの?」
キャンピングカーに興味を持ちはじめた人が、専門誌に目を通してみても、まず、このような素朴な疑問に答えてくれる記事を見つけるのはむずかしい。
キャンピングカーには、どんな種類のクルマがあるの?
トイレって、どう使うの?
ベッドって、どう作るの?
みんなどんな場所で泊まっているの?
現在書店で流通しているキャンピングカー専門誌は、ある程度の予備知識を持った読者を前提としているので、こういう初歩的な疑問に対しては、「初心者読本」 のような特集でもない限り、なかなか答えてくれない。
かといって、販売店のスタッフを前にして、あまりにも素人くさい質問をするのも、なんだか気が引けるし…。
そういう人々に朗報!
このたびキャンピングカーの入門書として最適な書籍が発行された。
タイトルは、ずばり、
『キャンピングカーって、本当にいいもんだよ!』
(キクロス出版:発行/BАBジャパン:発売/定価1,800円+税)

著者は、日本初の 「キャンピングカー評論家」 である渡部竜生 (わたなべ・たつお) さん。

▲渡部竜生さん
実は、「名古屋キャンピングカーフェア」 の会場で著者からお声をかけていただき、名刺交換をして、貴重な著作を1冊おゆずりいただいた。
渡部氏としては、初の著作だという。
といっても、氏は 『キャンプカーマガジン』 や、その前身である 『キャンピングカースタイル』 のレギュラー執筆陣として活躍され、『オートキャンパー』 誌にもときどき寄稿されているので、評論家としての経歴は長い。
この本をお書きになられた動機を、直接お尋ねした。
「自分がキャンピングカーに乗るようになって10年になるのですが、その10年の間に、キャンピングカーとそれを取り巻く環境がずいぶん変わってきました。
一言でいうと、こういう乗り物に関心を持たれる方の数が飛躍的に増えた。
10年前は、お金持ちの道楽のように受け取られていたキャンピングカーですが、今は普通のサラリーマンが旅を楽しむためのツールとして、当たり前のように購入するようになりました」
ところが、
「そういう人々が頼りにするような入門書がない」
と渡部さんは言う。
早い話、「バンコンって何のこと?」
というレベルの質問に対し、まともに向き合う本がない。
そう考えた渡部さんは、ユーザー歴10年の経験を生かし、かつキャンピングカー専門誌で取材した知識を交えて、この書籍を企画。
めでたくこの2月6日に刊行に至った。
とにかく1冊読めば、キャンピングカーの種類、その構造、基本的な装備類、状況に応じた装備類の使い方はすべてマスターできるようになっている。
読者が自分のライフスタイルに応じた車種選択をできるように、それぞれのジャンルのメリットとデメリットが書き分けられているのも親切。
列車・乗用車の旅と、キャンピングカーの旅を経済的に比較する考察や、キャンピングカーの税金の基礎知識などもフォローされていて、初心者の旦那さんでも、奥様を相手に、立派なうんちくを語れるようになっている。
本書で一貫して問われているのは、
「キャンピングカーは高い買い物か?」
というテーマ。
確かに、キャンピングカーは高額商品である。
液晶テレビを買うように、デジカメを買うように、…というわけにはいかない。
しかし、キャンピングカーを持つことによって、新たに手に入る 「価値」 がある。
たとえば、
「キャンピングカーで旅をしていると、都会ではとうてい体験できないことに、出会うことがある。
早朝、朝日にきらめく湖面からうっすらと霧が立ち上がる幻想的な風景。
海辺の塩溜まりに潜む、小さな生き物たち。
スキーヤーのいなくなったゲレンデに、しんしんと降り積もる夜の雪。
こうした豊かな情景を子どもたちに見せてやりたいという親御さんは多い。
それがかなうのも、キャンピングカーの旅ならではだろう」
この本のイントロである第1章には、渡部さんがそういう一文を載せている。キャンピングカーの旅の本質が、ここに凝縮されているように思う。
渡部さん自身は、どのようなキャンピングカー遍歴をたどったのだろうか。
「最初に持ったクルマは、アメリカンクラスCのタイオーガ。これが故障ばっかりするので、ずいぶん苦労しました。
しかし、そのおかげで、モーターホームの構造というものをよく勉強することができました。
その次に買ったクルマが、同じクラスCタイプのドリーバーデン。
いつも家内と、猫5匹と犬1匹を連れて移動しているので、ある程度の居住性を保証してくれるクルマとして、これを選んだわけです」
彼は、そのドリーバーデンに家族やペットを乗せて、キャンプ場へ、サーキットへ、川原へ。
「レース観戦が趣味なんです。自分でも2輪ロードレースに出場してサーキットを走ります。
レース場では、必ず自分のドリーバーデンに泊まります。
また、学生時代から熱気球のインストラクターを務めていましたから、気球の大会には必ず顔を出します。
そういうときは、会場となった川原などの一角を借りて、そこで食事を作って車中泊。
スキーもボートツーリングも、キャンプも好きなので、キャンピングカーを使って趣味を実現しているほとんどの方と、話が合うのではないかな」
とにかく氏は、
「ユーザー目線に立った物書きとしての立場を貫きたい」
という。
そのためには、時にユーザーを代表して、ビルダー側に苦言を呈する覚悟もできているとも。
「ま、今のビルダーさんや販社さんは、みな誠意を持ってユーザーさんの便宜を図ることに努力を傾けているので、私が意義を申し立てることなどあり得ないと思いますが、いざとなったら、ニュートラルな立場から、積極的な発言をする用意はあります」
ちょっぴりキリリとした姿勢も見せる渡部さん。
頼りがいのある評論家として、今後のいっそうの活躍をお祈りしたい。
キャンピングカーに興味を持ちはじめた人が、専門誌に目を通してみても、まず、このような素朴な疑問に答えてくれる記事を見つけるのはむずかしい。
キャンピングカーには、どんな種類のクルマがあるの?
トイレって、どう使うの?
ベッドって、どう作るの?
みんなどんな場所で泊まっているの?
現在書店で流通しているキャンピングカー専門誌は、ある程度の予備知識を持った読者を前提としているので、こういう初歩的な疑問に対しては、「初心者読本」 のような特集でもない限り、なかなか答えてくれない。
かといって、販売店のスタッフを前にして、あまりにも素人くさい質問をするのも、なんだか気が引けるし…。
そういう人々に朗報!
このたびキャンピングカーの入門書として最適な書籍が発行された。
タイトルは、ずばり、
『キャンピングカーって、本当にいいもんだよ!』
(キクロス出版:発行/BАBジャパン:発売/定価1,800円+税)
著者は、日本初の 「キャンピングカー評論家」 である渡部竜生 (わたなべ・たつお) さん。
▲渡部竜生さん
実は、「名古屋キャンピングカーフェア」 の会場で著者からお声をかけていただき、名刺交換をして、貴重な著作を1冊おゆずりいただいた。
渡部氏としては、初の著作だという。
といっても、氏は 『キャンプカーマガジン』 や、その前身である 『キャンピングカースタイル』 のレギュラー執筆陣として活躍され、『オートキャンパー』 誌にもときどき寄稿されているので、評論家としての経歴は長い。
この本をお書きになられた動機を、直接お尋ねした。
「自分がキャンピングカーに乗るようになって10年になるのですが、その10年の間に、キャンピングカーとそれを取り巻く環境がずいぶん変わってきました。
一言でいうと、こういう乗り物に関心を持たれる方の数が飛躍的に増えた。
10年前は、お金持ちの道楽のように受け取られていたキャンピングカーですが、今は普通のサラリーマンが旅を楽しむためのツールとして、当たり前のように購入するようになりました」
ところが、
「そういう人々が頼りにするような入門書がない」
と渡部さんは言う。
早い話、「バンコンって何のこと?」
というレベルの質問に対し、まともに向き合う本がない。
そう考えた渡部さんは、ユーザー歴10年の経験を生かし、かつキャンピングカー専門誌で取材した知識を交えて、この書籍を企画。
めでたくこの2月6日に刊行に至った。
とにかく1冊読めば、キャンピングカーの種類、その構造、基本的な装備類、状況に応じた装備類の使い方はすべてマスターできるようになっている。
読者が自分のライフスタイルに応じた車種選択をできるように、それぞれのジャンルのメリットとデメリットが書き分けられているのも親切。
列車・乗用車の旅と、キャンピングカーの旅を経済的に比較する考察や、キャンピングカーの税金の基礎知識などもフォローされていて、初心者の旦那さんでも、奥様を相手に、立派なうんちくを語れるようになっている。
本書で一貫して問われているのは、
「キャンピングカーは高い買い物か?」
というテーマ。
確かに、キャンピングカーは高額商品である。
液晶テレビを買うように、デジカメを買うように、…というわけにはいかない。
しかし、キャンピングカーを持つことによって、新たに手に入る 「価値」 がある。
たとえば、
「キャンピングカーで旅をしていると、都会ではとうてい体験できないことに、出会うことがある。
早朝、朝日にきらめく湖面からうっすらと霧が立ち上がる幻想的な風景。
海辺の塩溜まりに潜む、小さな生き物たち。
スキーヤーのいなくなったゲレンデに、しんしんと降り積もる夜の雪。
こうした豊かな情景を子どもたちに見せてやりたいという親御さんは多い。
それがかなうのも、キャンピングカーの旅ならではだろう」
この本のイントロである第1章には、渡部さんがそういう一文を載せている。キャンピングカーの旅の本質が、ここに凝縮されているように思う。
渡部さん自身は、どのようなキャンピングカー遍歴をたどったのだろうか。
「最初に持ったクルマは、アメリカンクラスCのタイオーガ。これが故障ばっかりするので、ずいぶん苦労しました。
しかし、そのおかげで、モーターホームの構造というものをよく勉強することができました。
その次に買ったクルマが、同じクラスCタイプのドリーバーデン。
いつも家内と、猫5匹と犬1匹を連れて移動しているので、ある程度の居住性を保証してくれるクルマとして、これを選んだわけです」
彼は、そのドリーバーデンに家族やペットを乗せて、キャンプ場へ、サーキットへ、川原へ。
「レース観戦が趣味なんです。自分でも2輪ロードレースに出場してサーキットを走ります。
レース場では、必ず自分のドリーバーデンに泊まります。
また、学生時代から熱気球のインストラクターを務めていましたから、気球の大会には必ず顔を出します。
そういうときは、会場となった川原などの一角を借りて、そこで食事を作って車中泊。
スキーもボートツーリングも、キャンプも好きなので、キャンピングカーを使って趣味を実現しているほとんどの方と、話が合うのではないかな」
とにかく氏は、
「ユーザー目線に立った物書きとしての立場を貫きたい」
という。
そのためには、時にユーザーを代表して、ビルダー側に苦言を呈する覚悟もできているとも。
「ま、今のビルダーさんや販社さんは、みな誠意を持ってユーザーさんの便宜を図ることに努力を傾けているので、私が意義を申し立てることなどあり得ないと思いますが、いざとなったら、ニュートラルな立場から、積極的な発言をする用意はあります」
ちょっぴりキリリとした姿勢も見せる渡部さん。
頼りがいのある評論家として、今後のいっそうの活躍をお祈りしたい。

ひとつだけ気になるのは渡部さんが「私が異議を申し立てることなどありえないと思う」とおっしゃってることです。本当にそうでしょうか。すくなくとも私の経験ではアフターサービスについては苦い思いをさせられています。トラブルが起きても店主が留守がちでなかなかクルマをみてもらえない、修理するにも部品入手に3カ月も待たされる、催促してもなんの連絡もよこさない等々さんざんです。
私のショップだけの例外的事象であることを祈りますが、ふつうの乗用車ディーラーであれば考えられないことです。これではキャンピングカーの健全な普及は難しいと思ってしまいます。渡部さんや町田さんには「ユーザーの視線に立った物書きとしての立場」をぜひ堅持していただきたいと思います。がんばってください!
キャンピングカーの健全な普及に関して、solocaravanさんが真摯に考えていらっしゃる様子が的確に伝わってきました。
solocaravanさんが経験されたようなショップが、確かに存在するだろうことは容易に想像できます。
この入門書を書かれた渡部竜生さんも、「意義を申し立てることなどあり得ない」 とも言いつつ、そういうスタンスを持っていることは、常に念頭において対処したいともおっしゃっていました。
昔と違って、ユーザーの意識レベルがものすごく向上しています。
そういったユーザーの意向や思いを無視しては、これからのキャンピングカー産業も、キャンピングカージャーナリズムも立ち行かなくなっていくことでしょう。
solocaravanさんの思いを、私もまた自分への諌めとして、真摯に受け止めたいと思います。